5月22日(火)
女手ひとつで、大阪鶴見橋に2店舗の青果商を営み、敬信の念篤く、ふるさと高知への望郷の思いも断ちがたかった鶴恵おばさんは、商売に成功してから毎年、「お釈迦さんの会式」と称し、夫であった母方の伯父や私の父ら多くの人を招いて、釈迦立像の前でお祀りをしてきた。
子どもごころに、鶴のように細身でいつも背筋を伸ばし、近寄り難い雰囲気の人であった。
伯父、叔母といい、父といい、高知から外に出た人たちの、ふるさとに寄せる思いの深さは、ひとしおのものがあるように思う。 少女の頃、父親が 「 ”箸、橋、端” を言い分けられるのは、土佐の人間しかいない」 などと不思議な自慢をするのを聞いて、父の望郷の念に感じ入ったものだ。
離婚した恭子ねえさんも、事業に成功するにつけ高知のご先祖三家の墓所を大切にし、今はそこに眠っている。
この姉に抗がん闘病の初期、親も及ばぬ手厚い介護を受けた私は、自分に命のある限り、【毎年亡姉の墓参をする】と志を立て、没年から6年を経た今年に至るまで7回、祥月命日の前後のGWに高知入りをして来た。
高知は、親戚はもちろん行き会う人が、ほんとうに優しい街である。
去る5月8日付けの「さくらブログ」に、『高知市市民生活部、潮江地区コミュニティ計画推進市民会議、潮江南小学校校区ブロック会の皆々さま。』 と呼びかけ、鶴恵おばさんが建立させていただいた釈迦立像の表記を書き換えてもらえたら…、とダメ元でメール送信した顛末を記したら、なんと、2日後に高知市役所まちづくり推進課の大石浩二さんから返信があり、「案内板本体については県立高知工業高校建築科の生徒さんに製作していただきましたが、さっそくに手配し、書き換えます。なお、案内板交換の費用などはご心配にはおよびません」 とのことであった。
なんと、有難い!
さっそくにお礼メールを…と思いつつ、心ならずも慌しくしていたら、今度は写真のような立派な案内板の写真が届いた。
左下の釈迦立像のお坐すあたりに、「潮江のお釈迦さん」 と表記して頂いている。
大石さん、ありがとうございます。
皆々さま、ありがとうございます。
ほんとうに、ありがとうございます。
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