古伊万里江戸後期物の魅力

古伊万里江戸後期ものを中心としたブログです。
その日の気分で、俳句も作ってみようと思います。

鹿の子地紋菊絵大皿

2010年11月21日 10時39分08秒 | 古伊万里=染付大皿
20年以上見ていた寝室のテレビも映りが悪くなり、
今月を過ぎると、エコポイント点数も半減と言うことで、
いそいで、テレビを買いに、コジマに行ってきました。
 
売れ筋の32インチは、モノにより来年納入ということらしいです。
すごい売れ行きらしいですね。
寝室ですので、27インチで十分なので、在庫のある27インチにしました。
ブルーレイー再生装置つきでしたので、ちょっと割高でしたが、
在庫ありますの言葉に、弱かったんでしょうね、きっと。。
 
江戸後期の大皿です。
地紋が和服の絞りをまねた「鹿の子絞り」になっています。
 

 
わたしは、「鹿の子絞り」、というと、
日本髪を結うときに、曲げを飾る布の「てがら」か、
浴衣を着るときの高級な正絹の帯のさんじゃく帯を思い出します。
 

 
和服の総絞り柄は、高級品の代名詞みたいになっていましたが、
そういう高級感を出そうと思って、鹿の子紋を書き込んだのではないでしょうか?
 

 
江戸期のデザインとしては、現代人受けするもので、
このタイプは、外国製伊万里も多いので、注意します。
これは、間違えのない、本物です。
 

 
皿裏に煙がまわって、やや窯変しています。
この皿裏の窯変は、ぎゃくに外国製伊万里大皿に、多いので、注意します。
 
直径約、46cm
江戸後期・文化~天保期ごろ



線描き花唐草紋大皿

2010年10月24日 14時06分29秒 | 古伊万里=染付大皿
『すあま』という餅菓子をご存知でしょうか?
私がこどもの頃は、学校の創立記念日とか、ちょっとしたお祝いの記念に、
『すあま』で、できた紅白の『鶴の子餅』をもらいました。
先日も、敬老の日に両親が紅白の『すあま』を、もらってきました。
関東では、ごく普通の食べ物です。
 
これが、ぼくは、子供のこ頃は、苦手な食べ物でした。
 
だいいち、歯ぬかりがして、前歯の裏にくっつくんです。
味ですが、『米粉』『砂糖』の甘味が口の中で分離して、
それぞれ、べつべつの味がします。
米粉と砂糖だけを原料として作っているのが子供でも判りました。
 
最近は、歳のせいで口腔も鈍感になり、
お互いに溶け合って美味しくいただけるようになりましたが・・・(笑)
ただ、スーパーや、和菓子屋で売っていても、いまだに買いません。
西日本まで、普及しない理由は、いくらかわかるような気がします。
ただ、人によって好みは、様ざまなので、ハマる人はいるかも知れませんが・・・。
 
 
江戸後期に流行した線描きで描いた、花唐草紋の大皿です。
 

 
美しい唐草紋に、おそらく牡丹と思われる花と、一重の花が美しく描かれています。
線描き伊万里としては、成功した図柄ではないかと思われます。
 
唐草は、唐草の風呂敷の唐草に似ていますよね。
 

 
ただこの図柄の残存数が少ないところを見ると、
当時の人気はもう一つだったんでしょうかね?
現代人がみると、なかなか優れていると思いますが。。。
 
 

 
直径約40cm・江戸後期~幕末のころ



染付け牡丹唐草紋大皿

2010年05月01日 20時42分54秒 | 古伊万里=染付大皿
いよいよ、上海万博も開幕して、ニュースとしては、ちょっと霞んでしまった奈良博ですが、
あの写真でみた大極殿もかなり立派なたたずまいでした。

同時に、ああいう木造建造物が再建できる宮大工などの技術がまだのこっていることに感動を覚えました。

文化財というと、お城やお寺などの建造物を連想しますが、
ほんとうは骨董品全般に及ぶべきではないでしょうか?
その点の認識が、まだ、まだ甘いと思われます。

骨董品としては残っていても、現在失われて途絶えてしまった技術などもあると思います。
たとえば、鋳物の?椈鋳型(ろういがた)の鋳造方法は、昭和の初期ころに途絶えてしまいました。
作品が残っていても、それを再現する技術は、もう日本にはないそうです。

すべての骨董品を文化財指定する必要はないかもしれせんが、
その点の保護と伝承について、文化庁はどのように考えているのか、不思議に思うときあります。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

江戸中期の牡丹唐草紋の大皿です。




牡丹と唐草が、おおらかに薄めの呉須で描かれています。
この牡丹紋は、人気のあるもので、まれに現代版中国製伊万里があるので注意が必要です。




皿うらの唐草紋も二本線で、丁寧に書かれております。




直径36センチ  江戸中期のころ。






梅花氷裂紋大皿

2009年12月05日 18時45分35秒 | 古伊万里=染付大皿
おなじみの梅花氷裂紋です。
人気図柄の一つです。

この紋様も元をただせば、中国の陶磁器にあるようです。




裂けた氷の上に梅の花が咲いているので、季節的には、早春でしょう。




もちろん手書きでよく書き込まれています。




お皿の裏まで、丁寧に描かれていて、江戸期の様子をよく示しています。

呉須(コバルト)作風ともに江戸時代なのに、目跡がないという不思議なお皿です。




   幕末~明治のころ

                     直径約43cm



花紋線描き伊万里

2009年11月21日 18時34分44秒 | 古伊万里=染付大皿
江戸後期の線描き伊万里の大皿です。

前々回の日記にしましたが、どうも、この線描き伊万里が、いまだ不人気のようですが、
わたしは、捨て切れません。(笑)




このお皿のデザインは、なかなか優れているような気がします。
時代を感じさせない花柄で、グットデザインではないかと思います。




蛸唐草や、菊花唐草(花唐草)を永遠の唐草、などと呼んでいるようですが、
江戸後期の線描き伊万里も、そういう意味で優れていると思います。




ただ、焼き物は、すきずきですから、もちろん人に強要することは出来ません。(笑)

高台の内側が、窯変で黄色く変色していますが、汚れではありません。
大皿の場合、とくにこの傾向が強くありますが、今出来の外国製伊万里でも、この傾向がり、注意が必要です。




   直径約42cm   江戸後期のころ