竹垣に菊の図柄の伊万里です。
金彩をふんだんに使って、豪華なわりには、どこかほの暗い感じです(笑)。
幕末になると、退廃的なムードが世の中を支配したためか、
伊万里も退廃的な、雰囲気になる感じがします。
そこが、好き嫌いのはっきりわかれるとこでしょうか。
装飾過剰なわりには、どこかけだるいアンニュイな色調は、ほの暗い俗っぽさを感じさせ、
あまり、現代人には受けないかもしれません。
しかし、見方によっては、その俗臭が人間的な郷愁を感じさせるような気がします。
浮世絵の『俗』に人間的郷愁を感じるのと似ていると思います。
中国の明末にも、似たような退廃的なムードの磁器を見ますが、
時代と民族は、違っても、陶は政なりの格言は、普遍のような気がします。
でも、わたしは、この退廃的なムードあんがい好きなんですよ。(笑)
幕末のころ
直径約、41cm×高さ約5cm
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煌びやかな菊花の集まり・・
その向こう(こちらの側)に乗り出す一輪の菊花が、
一羽の蝶と、対していますね。
煌びやかで雑多としたこの絵の中、
こちら側の菊花と蝶の周りの時間感が素敵で、
見る人それぞれに様々な物語と心景を想わせる気がします。
よい品を拝見させて頂きありがとうございます。
傑作ポチ♪
よく対象を見ていますね。蝶々に、よく気がつきましたね。
傑作ポチまで・・かえってこちらが、感激しました。m(__)m
ちょと、不安もありましたが、日記にUPしてよかったです。
最近は見直されつつある分野ですが、肥前磁器全般から見るとまだまだ低評価に甘んじてる分野でしょうね。
そういわれて見れば、確かに夜の菊と蝶の雰囲気がありますよね。
ここまでくると、さすがに贋物は、今のところ無さそうです。
確かに、現代人の美意識と少し違うので、評価は低いですよね。
やや、ごちゃ、ごちゃとして、スッキリ感がない点が損をしている感じがします。
でも、この色彩感は、現代日本人にはすでになく、ある意味でオリジナリティがあります。
これからかなぁ。?
作品になっちゃうのだと。
そうすると・・・
あんがい、昭和時代戦後の焼き物が、後世評価されるかもしれませんよね。
昭和元禄なんて、いいましたものね。
少しニュアンスは違いますが、桃山もそうですよね。
じゃ、逆を言えば、その直前の、文化の衰退期にも似たような特徴が出てくる、とも言えるんやないでしょうか。。。
それが室町や江戸後期やと思いますし、中国では元と明末でしょう。。。。
退廃的でもあり、熟れ過ぎ、形骸化のし過ぎ、とも言えるんでしょうね。
弟子まではOKですが、孫弟子になるとサッパリ、ちゅうとこでしょうか。
こういうテーマから、もう一度、古陶磁を見直せば、新しい価値基準がうまれそうですね。
そう観ると・・
無意識のうちに、わたし達は、時代の価値観や、美意識を自分のモノとして、受け入れていることにも、なるのではないでしょうか?
それを、造る陶芸家も、それを鑑賞する鑑賞家も、
その時代の価値観、美意識から無縁では、いられないと言う理屈になります。
裏絵もすごく良いですね。