ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

上方特選でっせ~第二回松竹特選落語会

2008-05-18 22:36:56 | 笑福亭鶴二
第二回松竹特選落語会,・・・・贔屓の鶴二さん、梅團冶さん
そして、いま一番おもしろい、三喬さんの豪華メンバー。

B1角座。初め御堂筋よりの松竹座へ、そこには無く
不安げに、中座を過ぎると、角座の看板。
昔あった場所なのか。昔の事で、記憶定かでなし・・・。

開場30分前に、並ぶが、他の落語会ほど並んでいる人も少なし。
拍子抜け。
会場は160名ほどの席数で、7割ぐらいの入りで開演。

一、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・「寄合酒」

トップは、笑福亭喬介さん。出てくるなり、開口一番でかむ。
動揺が、こちらからもみえる・・・・。
でも、すぐ気を取り直して、「寄合酒」へ。

次から次へと、鯛を筆頭に食材をかすめては、もって来る。
料理は、全てトンチンカン。

次第にエンジンがかかった、10分経った時点で、
「わぁ、わぁ、いうてます。おなじみの「寄合酒」でございます。」と、

前座の開口一番で、しっかりとしたネタを演じる姿勢に、
おおいに好感が沸く。


二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・「稽古屋」

本日、お目当の、笑福亭鶴二さんの登場。
「待ってました」、「たっぷりと」

高座に上がるなり、B1角座、今月の31日で閉館。
普段、これぐらい入ってくれたら、そんな事無いのにと。

マクラは、子供の前で演じた、はなし。
子供の無邪気さが、伝わって、おもしろい。

うどんの食べるしぐさが解り易いと、
「箸を、目のあたりまで高く上げて。」
「熱いから、ふう、ふう、と息をかけて」と言うと、
子供が、「うどんぐらい、自由に食べさせてや」と・・・・。

噺は、十八番、「稽古屋」
今日は、二列目で、手の指の先まで、しぐさが100%見れて、
感心、そして感動。

習い事の、芸への「厳しさ」と、子供の親御さんへの「きづかい」。
お師匠はんの色気ただよう「はんなり」感、ようでてましたなぁ。

三味線の、吉川絹代さんとの、イキもぴったり。

「おもしろさ」よりも、さらに「粋さ」を感じた、
今日の「稽古屋」でした。


三、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・・「青菜」

梅團冶さんのダミ声。
あの声を聴いただけで、梅團冶ワールドヘ。

ただ、演者の年令かそれとも貫禄か、
植木屋が、立派な植木職人に見えてしまう。

お屋敷を出て、長屋に帰る際、酔いが入った状態。
あまりの酔いぷっりに、出入りの先で、酒に強い植木屋が
そこまで飲むのか。・・・・・酔うのか・・・・・。

でも、しっかりした植木屋。酔わなければ、
連れの大工に、先程のまねをしようとする気にならないか。

どっしりとかまえた「青菜」でおました。


四、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・「借家怪談」

三喬さんのマクラはいつもおもしろい。
(分類、分析、5の条件、が基本)

今日は、「幽霊」と「化物」の違い。
幽霊は人間。化物は人間以外の動物や、物が化けたもの。
そして、幽霊は人に憑くが、化物はその土地、場所に憑くと。
ただ人間と言えども、すべてが幽霊になれるのでは無く、
なれる、ハードルは高い。

5つの条件。
①美人である・へちゃでは、問題外。最初から幽霊、化物か。
②色白である・青アザ、血のり。映えるのは色白。
③もの言わず・しゃべりでは折檻を受けても言訳では哀れさが無い。
④足が小さい・濡れワラジのような足音が、ジタジタがバタバタでは
⑤やせている・灯篭の陰から・そこからはみ出すようなデブでは
ひとしきり、幽霊の話で、「へっつい幽霊」と思いきや、「借家怪談」

仁鶴師匠の「借家怪談」のCDがあるが、話の筋は同じでも、
半分近くは、違って、サゲも「わしは大家じゃ」の演出。

言葉のリズム。言葉のおもしろさ
登場人物全員が、イキイキとしている。

三喬さんの噺は、すべて、完璧。
次から次へと、新しい噺との出会いが、楽しみです。

24日の宝塚の会では、NEWとの出会いは如何に。


五、桂小春團冶・・・・・・・・・・・・「職業病」

マクラは、5レンジャーとショッカーの話。

そして、「職業病」ヘ。2回目の出会い。

シキビさんの葬儀屋口調が、全編を引張る。

「おもしろい」。創作落語であり、2回目でも楽しめるのは
噺の完成度の高さの証。

「冷蔵庫哀詩」、「失恋飯店」、「漢字の悪い人」など、
小春團冶さんの代表作に、早く出会いたいものです。

この充実した実力派の落語が、満席に成らないのは、
本当に、落語ブームなのか。単なる繁昌亭ブームだけでは。
各噺家主催の地域寄席はそれなりの
ファンを集めているのに。

松竹さん・・・、おかかえの大事な芸人さん・・
もっと、世間に、アピールしてくださいなぁ・・・。

でも、本日の落語会。

・・・・「上方特選落語会」、といえる充実ぶりでした。




第二回・松竹特選落語会
2008年5月17日(土)午後7:00開演
B1、角座

一、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・「寄合酒」
二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・「稽古屋」
三、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・・「青菜」
中入り
四、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・「借家怪談」
五、桂小春團冶・・・・・・・・・・・・「職業病」
コメント
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