ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

文珍さん的笑い~「落語的笑いのすすめ」

2009-03-25 19:55:01 | 本の少し
落語的笑いのすすめ
桂文珍著
新潮文庫・514円
☆☆

この前の、東京出張の際、この本が10冊ほど積まれていたので
新刊と思いきや、帰ってから探して買うと、なんと二年前の発行。

内容は、更に六年前に発行の「新落語的学問のすすめ」の文庫版。
以前読んでいたが、改めて読むと、記憶に残っているのは4割か。、

文珍さんが、慶應義塾大学での講義をまとめたもの。
笑いの分析と、関西特有の気質について述べている。

笑いにはどんなのが、ありますかと。
「苦笑い」、「冷笑」、「嘲笑」、「失笑」、「キレタ笑い」、「微笑み」
「泣き笑い」、「思い出し笑い」、「笑い上戸」、「含み笑い」
「哄笑」、「爆笑」、「哂う」、「嗤う」、などと大学の講義らしく
進める。・・・・・・・・まあいろんな笑いがあることは、解る。

普段から、いたって、理屈っぽく笑いを押しつける文珍さんらしく
大学での講義は、それも異文化の東京ではもってこい。

例えば、回文の傑作をご披露すると、
「わたしかつらぶんちんちんちんぶらつかしたわ」

講義だけに喋りそのもの。
随所に、笑いのエッセンスが文珍さんのサービス精神で満載。
まあ、長編のマクラを聴くつもりで、電車の中で読むには最高ですな




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大阪の子供はアホかいな~街場の大阪論

2009-03-25 09:50:06 | 本の少し
街場の大阪論
江弘穀
バリジコ株式会社・1400円
☆☆

大阪の生活思想から、現代を考える。

アホで悪いか?・・・大阪の街場の子どもたちでは、
小中学生の全国学力テストの結果が文部省から公表された。
毎日新聞の朝刊には、「一喜一憂あかん、低迷大阪」という見出しで
大阪府の生徒について「基礎知識」、「応用」のいずれもが
41~45位と全国最低レベルと報じている。と

でも、子どもが学校へ行って教育を受けるのは、学力テストを高く
とれる子どもになるためではなく、大人になる準備をするためだ。
と、そうだ、そうだ。

子どもはいくら偏差値が高くても、決して大人ではなく。
逆にどういうわけか、偏差値だけは高い子どもが大人になって
なお「アホなことをしくさって」と顔をしかめさせることが多く
なってきた現実を、最近よく目の当たりにすると、そうだ、そうだ。

けれども昔からの大阪の街場の間では、まったく逆が好まれる。
それは、ある子どもが大人になり「人からエラい」といわれる
存在になった際、「あいつは、ガキの頃、ほんまにアホやった」
という類の話題である。あのこは、こんなことをし、あんなことを
考えたと、その頃の実話を昨日のことのように嬉しそうに話す。

そういう街の先輩や同級生たちがどれだけいるかで、
その人の人生の値打ちが測られるのが、
大阪の街のおもしろさであると

地方の大都市、大阪を舞台に、教育論からオッサン論などが語られる
・・東京タワーより通天閣・・・大阪人のDNAには共感がいっぱい。

大阪賞賛の本でおます。

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