ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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桂三枝改メ六代桂文枝襲名披露特別興行~天満天神繁昌亭

2012-08-04 23:08:51 | 天満天神繁昌亭

今日は、六代目文枝襲名披露の特別興行に繁昌亭へ。


六代桂文枝さんの一枚看板。

鶴瓶さん、福笑さん、文太さんと役者揃いの顔ぶれと、
三枝さんのパワーアップした六代桂文枝さんの高座を楽しみに・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

一、桂三段・・・・・・・・・・・「HOW TO プレイボーイ」(三枝作)

客席に変な女性がいて、めちゃくちゃ。

例えば、モテる為の、プレイボーイ指南を受けて喫茶店へ、
ウェイトレスを口説くのに「何を注文するんやったかいな」の三段さんのセリフに、
「コーヒー、一杯」と、いちいち大きな声で受け答えする、ひどいもんで、落語が無茶苦茶。

でも、三段さん平静を装って、我慢の高座。
凄いさすがプロ。・・・無視していっきに最後まで。

「ヘンな客、対処法」の一席。
三段さん、ご苦労様でおました。

 
二、桂三扇・・・・・・・・・・・「又も華々しい華燭の典」 

なかなか、おもしろい噺。
再婚どうしの結婚披露宴で、でてくる学校の恩師、職場の上司、友人の各スピーチが
さもありえるいうぐらい、話術のキャラで愉しめる。

人物観察に、三扇さんのウン十何歳の人生経験が活きている。
三扇さんの創作落語・・・・・おもしろおましたで。


三、桂坊枝・・・・・・・・・・・「野ざらし」

坊枝さんの元気な、得意の「野ざらし」、元気、元気で愉しい。
へんな客も圧倒されて、シュンとするぐらい会場に響き渡る大きな声。

声の大きいのは、落語家の必須条件、大切な武器ですな。 


四、笑福亭鶴笑・・・・・・・「立体西遊記」

いつ見ても楽しい、子供に戻ることができる鶴笑さんの高座。

小さい頃に、「何々ごっこ」といって遊んだ時を想いだす。
幼子の心に戻してくれる、ほのぼの落語。
鶴笑さんは、上方落語の宮崎駿だ・・・・・・(ちょっと、誉め過ぎか)。

 
五、桂三風・・・・・・・・・・・「のどか村駐在所」 

一番、「三枝」さんの創作を継いでいるような、三風さんの落語。

変に捻ったところもなく、田舎の林間学校へ行った様な、のんびり感がある。
師匠が、文枝になって、三風には「文」も「枝」も一字も入ってない。
いっその事、三と風の間に、枝を入れてもらって、「三枝風」というのはどうかと、

まあ、一番、三枝風の芸風を継いでるのは、三風さん。
いつか、三枝襲名の日が来るのか・・・・・・。


六、笑福亭鶴瓶・・・・・・・「癇癪」

今日午前中、師匠松鶴の墓参りに行ってきたとこです、と。

先ほどの鶴笑が最後に松鶴を病室で世話した者で、
そのときの、師匠のいらちの言動のマクラから落語へ。

言い間違いの多いこと
火傷に「オロナミン℃」取ってこい。「おまえは、ラベルが低い」
「あいつ、車をガードルにすりよったんや」、など
年寄り、独特のカタカナ「エネルギー体質」・・・・で弟子を悩ませる。

ある弟子が、そんな師匠の理不尽な言動に嫌気をさして落語家を辞めようというハナシ。


鶴瓶さん、全編、あれこれ松鶴師匠に、弟子時代を回想しながら「おやっさん」を懐かしむ。
墓参りの思いのこもった一席、「癇癪」でおました。
 

七 襲名披露口上・・・・春之輔、きん枝、文枝、福笑、鶴瓶

一番、真面目な口上が、きん枝さん。
ボケ役が、なんと、春之輔さん。
ちゃちゃ入れが、福笑さん。
ツッコミが、鶴瓶さん。

皆さん、役目を意識しながらの、口上に、笑顔で、振り返る文枝さん。

六代文枝誕生でおます。 


八、笑福亭福笑・・・・・・・「今日の料理」

TVの中華料理番組を・・・。
「こまかいこと、こだわらない。おおまか、あるよ」

といいながら、作り上げる料理。
福笑さんの創作落語は設定がユニーク。

三枝、いや文枝さんとはひと味もふた味も違う、
福笑さん、爆笑こってり風中華味でおました。

 
九、桂文太・・・・・・・・・・・「足あがり」

高座に上がるなり「待ってました」の声がかかる。

暇をだされて、首になるということを、足あがり、と。

創作落語が続く中、古典落語を・・・・・・・笑いのテンポは落ちるが
逆にそれが心地よい、ゆったりと時が過ぎる一席・・・・さすがでおますな。

そんな文太さんに、ある落語会で、洒落で「七代目」の声が、かかっていましたな。

 
十、桂文枝・・・・・・・・・・・「芸者ちどり24才」(三枝作)

文枝襲名に対するご挨拶と御礼から・・・。

落語の師匠はもちろん、小文枝ですが、
芸人として目標にしてきた方が三人、おられます。
お一人が、「花菱アチャコ」さん、あのほんわかとした雰囲気
「西条凡児」さんの、日常を題材にした、噺っぷり
「藤山寛美」さんの、間、そんな芸人を目指してやってきました、と。

今、三枝さん(文枝)の芸風を見ていると、まさにそのご三方の良いところを捉えておられるような・・
目標としている方に、迷いもなく近づけたことが、新たな三枝創作落語の誕生に繋がったんがでしょうな。

噺は、美人の芸者「ちどり」さんと、90才の「トキ」ばちゃんがくり広げる温泉宿でのお話し。

途中、「どんどん節」で、下座の、中田まなみ、はやしや律子のえぇ声聴けましたな。



賑やかに、終演した、桂三枝改メ六代桂文枝襲名披露特別興行でおました。



桂三枝改メ六代桂文枝襲名披露特別興行
2012年8月4日(土)午後1:00開演
天満天神繁昌亭

一、桂三段・・・・・・・・・・・「HOW TO プレイボーイ」(三枝作) 
二、桂三扇・・・・・・・・・・・「又も華々しい華燭の典」 
三、桂坊枝・・・・・・・・・・・「野ざらし」 、
四、笑福亭鶴笑・・・・・・・「立体西遊記」 
五、桂三風・・・・・・・・・・・「のどか村駐在所」 
六、笑福亭鶴瓶・・・・・・・「癇癪」 
仲入
七 襲名披露口上・・・・春之輔、きん枝、文枝、福笑、鶴瓶 
八、笑福亭福笑・・・・・・・「今日の料理」 
九、桂文太・・・・・・・・・・・「足あがり」 
十、桂文枝・・・・・・・・・・・「芸者ちどり24才」(三枝作)

三味線・・中田まなみ、はやしや律子、鳴物・・桂枝三郎、笛・・桂あさ吉





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コメント (5)
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