今年こそは大掃除をしなければと、天井を見上げると
ちぐはぐな電球の傘にあの子の思い出が重なりました。
大掃除のあの子の仕事は、窓ふきと網戸洗いでした。
その年は、電球の傘洗いもやってもらっていたら
「おかあさーん ごめん」と言う声がするので、行ってみると
玄関の電球の傘が割れているのです。
「仕方ないなー。もっとやさしく洗ってよ」と言って離れると、
暫くすると又しても、「おかあさーん ごめん」と、今度は
トイレの電球の傘が割れていました。いい加減にしてよ!と
頭にきていると、小さい声で「おかあさーん 本当にごめん」と
今度は、リビングの電気カバーが割れてるのです。
私は「あんたに洗ってもらうと、壊してばっかりで高いもんにつく!」
と怒ると、しっぽの垂れた犬のようにしょんぼりしてましたが、
ちょっとすると、さっきまでのことをはケロッと忘れたように、弟と
ふざけあってる声が聞こえてきました。
今でも玄関とトイレの傘は、何ともちぐはぐな傘のままです。
何につけても、思い出を残していったあの子です。
まるで、自分の寿命が分かっていたみたいに…
あの子が亡くなった当時、思い出が多すぎてそれが一層悲しく
辛かったので、思い出がない方が楽かもしれないと思ったりしました。
でも今は、その思い出が私達家族をしっかり繋いでくれてます。
今年の大掃除は、息子は予備校だし主人は仕事だし、私一人の
小掃除で終わりました。
この変てこな電球の傘を見ると、「おかあさーん ごめん」と言う
あの日のことが思い出されます。
ちぐはぐな電球の傘にあの子の思い出が重なりました。
大掃除のあの子の仕事は、窓ふきと網戸洗いでした。
その年は、電球の傘洗いもやってもらっていたら
「おかあさーん ごめん」と言う声がするので、行ってみると
玄関の電球の傘が割れているのです。
「仕方ないなー。もっとやさしく洗ってよ」と言って離れると、
暫くすると又しても、「おかあさーん ごめん」と、今度は
トイレの電球の傘が割れていました。いい加減にしてよ!と
頭にきていると、小さい声で「おかあさーん 本当にごめん」と
今度は、リビングの電気カバーが割れてるのです。
私は「あんたに洗ってもらうと、壊してばっかりで高いもんにつく!」
と怒ると、しっぽの垂れた犬のようにしょんぼりしてましたが、
ちょっとすると、さっきまでのことをはケロッと忘れたように、弟と
ふざけあってる声が聞こえてきました。
今でも玄関とトイレの傘は、何ともちぐはぐな傘のままです。
何につけても、思い出を残していったあの子です。
まるで、自分の寿命が分かっていたみたいに…
あの子が亡くなった当時、思い出が多すぎてそれが一層悲しく
辛かったので、思い出がない方が楽かもしれないと思ったりしました。
でも今は、その思い出が私達家族をしっかり繋いでくれてます。
今年の大掃除は、息子は予備校だし主人は仕事だし、私一人の
小掃除で終わりました。
この変てこな電球の傘を見ると、「おかあさーん ごめん」と言う
あの日のことが思い出されます。