~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

大掃除

2009-12-29 19:44:12 | 日記
今年こそは大掃除をしなければと、天井を見上げると
ちぐはぐな電球の傘にあの子の思い出が重なりました。
大掃除のあの子の仕事は、窓ふきと網戸洗いでした。
その年は、電球の傘洗いもやってもらっていたら
「おかあさーん ごめん」と言う声がするので、行ってみると
玄関の電球の傘が割れているのです。
「仕方ないなー。もっとやさしく洗ってよ」と言って離れると、
暫くすると又しても、「おかあさーん ごめん」と、今度は
トイレの電球の傘が割れていました。いい加減にしてよ!と
頭にきていると、小さい声で「おかあさーん 本当にごめん」と
今度は、リビングの電気カバーが割れてるのです。
私は「あんたに洗ってもらうと、壊してばっかりで高いもんにつく!」
と怒ると、しっぽの垂れた犬のようにしょんぼりしてましたが、
ちょっとすると、さっきまでのことをはケロッと忘れたように、弟と
ふざけあってる声が聞こえてきました。
今でも玄関とトイレの傘は、何ともちぐはぐな傘のままです。
何につけても、思い出を残していったあの子です。
まるで、自分の寿命が分かっていたみたいに…
あの子が亡くなった当時、思い出が多すぎてそれが一層悲しく
辛かったので、思い出がない方が楽かもしれないと思ったりしました。
でも今は、その思い出が私達家族をしっかり繋いでくれてます。
今年の大掃除は、息子は予備校だし主人は仕事だし、私一人の
小掃除で終わりました。
この変てこな電球の傘を見ると、「おかあさーん ごめん」と言う
あの日のことが思い出されます。
コメント
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