~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

食はいのち

2009-12-05 18:09:02 | 日記
テレビをみていたら、2つ星レストランで値段を知らない
俳優西田敏行が頼んだ目玉焼きが、なんと12000円
でした。頼んだ西田さんも気の毒になるくらい
驚いていましたが、そのレストランで今まで数人の人が
注文しているそうです。
目玉焼きが12000円。美味しい不味いの前に、何かが
間違っているという思いにかられ、なんだか寂しい気持ちに
なりました。
初女先生は、「食はいのち」と言われます。
私たちは、食べなければ生きていけないので、「食はいのち」は
当たり前と思われるかもしれませんが、初女先生の作られる
お料理に出会うと、その言葉がどんなに深いかが分かります。
 私の大好きな先生のかぶのお漬物は、みごとに美しい赤です。
たとえ、畑から取り立てのかぶであっても、こんな鮮やかな色
ではありません。
それが、塩と酢の息がぴったりと合うと、まったく別の赤かぶ
になったような見事な赤になるのです。
赤かぶの喜びがその色になったかのように!
先生のお料理は、にんじんも菜っ葉もお魚もお豆も梅干しも
みんな喜んでいるような美しさを放って、ここが我が場所と
言うように器に盛られているのです。
そして、それを頂くと体も心も嬉しく元気になるのです。
食はいのちとは、そういうことだと、私は思っています。
12000円の目玉焼きの卵は喜んでいるでしょうか…
こういう番組がうけることに、危うさと淋しさを感じました。
食材が喜ぶ食事がいのち支え育ててくれるのですね。
ありがとう!が響きあうイスキアのちゃぶだいを思い出しました。
コメント
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