人は幸せになりたいと思って生きています。
でも、それなのに幸せってなに?という
こんな素朴な疑問と向き合っていない気がします。
私は、息子を亡くした時に中学の同級生が電話を
くれて「僕、幸せでごめんね」と、言われた時に
初めて「幸せって何?」ということを深く考えたのです。
ビクトール・フランクルは「幸せとは決して目標では
ないし、目標であってはならないし、さらに目標で
あることもできません。それは結果にすぎないの
です」と言っています。
幸福とは、心のあり方で幸福感なのですね。
世界一貧しい国の元大統領、ウルグアイのムヒカ氏は
そのことが分かっている人です。
私達の国の首相は、経済が幸福をもたらすと
考えているのでは…
誰もが、幸せってなに?と、人生の中で一度は
真剣に見つめてみる必要があるように思います。
100歳を超えた医師、日野原先生の詩です。
幸福とは
幸福とは
幸福感を持つこと
幸福とは
心が満たされて幸福だと感じる主体的な感覚
同じ状況でも
人によってその感覚を持てる人と
持てない人がある
素朴な生活や貧しさの中では
また災害時や戦場の厳しい環境下では
人からわずかな親切や思いやりが幸福感を
もたらしてくれる
黒雲の中に垣間見る青空のように
だが、文明や平和の恩寵に長く浴している
人の間では
幸福だと感じるハードル(閾域いきいき)が高くなり
幸福感は鈍くなる
幸福とは
そうだ、上を向いて歩く人々が
めいめいの胸に持つ
幸福感のことなんだ