~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

館野泉の世界

2015-11-11 10:04:22 | 日記

昨日は館野泉さんのコンサートに行って来ました。

館野さんは世界で活躍するピアニストでしたが

14年前に脳溢血で倒れ、右半身不随となりました。

でも、2年後に左手のピアニストと復活し、心の深みに

響いてくる演奏を届けてくれています。

私の大好きなピアニストです。

昨日は、館野さんの80歳のバースディコンサートで

「音楽と物語の世界」というプログラムで

ピアノ演奏の他、草笛光子さんの朗読とピアノによる

「KENJI・・・宮澤賢治によせて」がありました。

私は、賢治が大好きなので今まで多くの賢治の

朗読などを聴いて来ましたが、草笛さんの朗読が

特別素晴らしいというのではないのですが、

このお二人の織り成す宮澤賢治の世界が

素晴らしいのです。

銀河鉄道の夜のところでは、涙が止まらなく

なりました。

宮沢賢治も喜んでいる!と感じました。

賢治の中を貫く「いのちの世界」に初めて

気がつくことが出来ました。

演奏が終った後に、客席にお辞儀をする

館野さんの眼差しと謙虚なお姿にも心打たれ

ました。

ピアニストが半身不随になり右手右足が

自由に動かなくなる、この絶望から2年後に

左手のピアニストとして復活された館野さん

左手だけで奏でられているとは思えない演奏は、

聴いてる人の心に寄り添い、静かな励ましを

くれるのです。

自分を諦めないところに、想像もしない力が

働いてくる、館野さんの演奏する姿は、そのことを

伝えてくれているようにも感じました。

アンコール曲は、今回もアベマリアでした。

ロビーで中年の男性が、アンコール曲の

入ったCDが欲しいと言って買っていかれました。

その方にとって、心響かれたアベマリアだったの

でしょう…

豊かな豊かな時間でした。

館野さん、有難うございます。

私も自分を諦めることなく歩いて行きます。

これからも、ずっと…

 

 

コメント
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