このところ覚悟という言葉が気になって
います。
覚悟とは、自分と向き合わないとできません。
覚悟は、人から強いられるものではなく
自分で決めるものです。
私は、子どもを亡くした後、覚悟しました。
この悲しみと苦しみは、誰も助けてもらえない
私が向き合うしかないと…
覚悟すると、それまで助けて欲しいと
のたうち回っていた心が静まったのです。
身近な人の死によって、覚悟を決めた人は
多いと思います。
僧侶で看護師の玉置妙憂さんは、
夫の死から本当にたくさんの贈り物を
受け取りましたと、言われています。
その一つについて
『人間は徹底的に一人である、という
揺るぎない真理でした。
生まれてくるときが一人なら、
死ぬときも一人。
そこにあるのは計り知れない孤独です。
ただ、そのことを認識すると、
今、誰かがいてくれることが非常に
ありがたいことに思えてきます。
このご縁はなんと稀有なことだろう、と…』
このように書かれています。
私も子供が亡くなり、荒野にひとり
取り残された孤独を体験しましたが、
初女さんの亡くなったお顔を見た時
ひとりで死んでいくとは思えませんでした。
そのお顔には、孤独感は微塵もなく
穏やかで静かで、どこまでも美しかった
からです
そう言えば、初女さんと最後にお会いした時
「私は、これから新しい森のイスキアにする
覚悟をしました。」と、言われてました。
このコロナ禍、自分はどう生きて行くか
覚悟が迫られているのかもしれません。
『困難な中にある時こそ
人は自分の生き方を
見つめなおさなくてはならないのです。
佐藤 初女』