世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

鳥音渡第2詩集・菫色の空

2015-04-03 06:45:35 | 瑠璃の小部屋

これは架空の詩人、鳥音渡の第2詩集である。鳥音渡が死の間際に残した詩集だという設定で、そのせいか、どこか詩集にかすかな死の匂いがする。
かのじょ自身も運命の流れの中で、何かに感づき始めていた。本当は、かのじょはもう疲れ果てていた。われわれがバックから支援しないと、何も書けないほどになっていた。

これらの詩群はみな、われわれが、かのじょの精神の底辺を支えながら、書いてもらったものだ。わたしたちがかのじょの疲れ果てた精神にエネルギーを注ぎ込むと、かのじょは水を得た魚のように、美しい言葉を書き始める。
かのじょは、あらゆることに耐えて、みんなのためにがんばってくれた。だが人間は誰もかのじょを助けなかった。

詩集の中にはかのじょのそんな淋しさが、笛の音のように流れている。

明日から計12編、一日に1編ずつ紹介していく。




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