何もわかっていない餓鬼が
自分は相当に偉いものだと思って
勝手気ままに好きなようにやったら
世界の半分が
青い泥沼の方へ傾いた
何もわかっていない餓鬼は
自分が何もわかっていないということが
わからない
だから自分のイメージだけで
すべてをやれると思って
ファエトーンのように
太陽の馬車を好きなように乗り回し
夜と昼をかきまわしたら
世界のすべてが
灰の砂漠の方へ傾いた
人間よ 人間よ
浅はかな 人間よ
馬鹿をやった結果を
自分が背負うのが嫌で
いつまでも逃げてばかりいるつもりか
若いということは特権ではない
あまりにも阿呆だということだ
おまえたちはまだ子供だったので
おごり高ぶっても
親は我慢してくれていたのだ
しかしこれからはそうはいかない
大人の勉強ができていないものは
馬鹿と呼ばれて嫌われる
愛の美しさと痛みがわからないものは
餓鬼と呼ばれて逃げられる
勉強をしろ 勉強を
おまえたちはまだ
何もできない餓鬼なのだ
大人を馬鹿にして
餓鬼が偉いと思っている馬鹿なのだ
ファエトーンは墜落する
若さゆえの傲慢を着たまま
何も勉強せずに
大人になったものは
後ろ暗い馬鹿になる
密室で鳥を殺しては
その心臓をなめて笑っているうちに
もう若くなくなった自分に驚いて
魂のない馬鹿になる