『ずっとあなたを愛してる』
---IL Y A LONGTEMPS QUE JE T'AIME
I'VE LOVED YOU SO LONG---
2008年(フランス)
監督:フィリップ・クローデル
出演: クリスティン・スコット・トーマス、エルザ・ジルベルスタイン、セルジュ・アザナヴィシウス 、ロラン・グレヴィル、フレデリック・ピエロ
ある理由から我が子を手にかけ、15年の服役の末に出所した女性が、身を寄せた妹家族のもとで、孤独と絶望の淵から再生へ向けて一歩を踏み出していく姿を丁寧な筆致で綴ってゆく。
空港でタバコを手に孤独な表情を浮かべている女性、ジュリエット(クリスティン・スコット・トーマス)。
彼女は自分の息子を殺し、その理由を語ることなく15年の刑期を終えたばかり。
迎えに来た年の離れた妹レア(エルザ・ジルベルスタイン)とぎこちない再会を果たし、彼女の家へと向かう。レアの家族は夫のリュック(セルジュ・アザナヴィシウス)と義父、ベトナムから養子として迎えた8歳のプチ・リスと幼いアメリア。
事件はレアがまだ幼い頃に起きた。
以来、両親からは姉の存在を忘れるよう育てられたレアは、その空白を埋め合わせたいと願っていた。
一方、ジュリエットは心を固く閉ざしたまま距離を取ってしまう。しかし、屈託のないプチ・リスとの交流が少しずつ彼女の心を溶かし始めていく。
(allcinemaより)
---------------------------------------------------------------------
この映画、化粧っけのないほとんど素顔のままのクリスティン・スコット・トーマスが好演してます。
映画の進行と同時に彼女の過去が次第に明らかになっていく、という手法で引き込まれました。
妹役のレアとの会話の中で、ジュリエットの人生が浮かび上がって来ます。
15年前に息子を手にかけた彼女は、物を言わない事で自分を苦しめ、自分を罰していたのです。その役を静かに、力強く演じていたクリスティン・スコット・トーマスがこの映画の全てですネ。