『サラの鍵』
---ELLE S'APPELAIT SARAH---
2010年(フランス)
監督: ジル・パケ=ブランネール
出演:クリスティン・スコット・トーマス 、 メリュジーヌ・マヤンス 、 ニエル・アレストリュプ 、 エイダン・クイン
タチアナ・ド・ロネによる世界的ベストセラーを「イングリッシュ・ペイシェント」のクリスティン・スコット・トーマス主演で映画化した衝撃と感動のヒューマン・ドラマ。
ナチス占領下のフランスで起きたユダヤ人迫害事件を背景に、一人の少女が辿る過酷な運命を、事件の真相を追う現代のアメリカ人女性ジャーナリストの取材の過程を通して描き出していく。
共演にメリュジーヌ・マヤンス。
監督は「マルセイユ・ヴァイス」のジル・パケ=ブランネール。
夫と娘とともにパリに暮らすアメリカ人ジャーナリストのジュリア(クリスティン・スコット・トーマス )。
ある日、自分たちのアパートのかつての住人が、1942年にフランス当局によるユダヤ人迫害事件によってアウシュビッツに送られたユダヤ人家族だったことを知る。フランス警察による一斉検挙の朝、10歳の長女サラは、弟を守るため納戸にかくまい鍵をかける。
すぐに戻れると思っていたサラだったが、他の多数のユダヤ人たちとともにすし詰めの競輪場に隔離された末、収容所へと送られてしまう。弟のことが心配でならないサラは、ついに収容所からの脱走を決意するが…。
(allcinemaより)
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予告、そしてネットに流れた筋書きやブログで見た感想など、前評判の高かった作品です。
ユダヤ虐殺を描いた作品は、当事者が話しの語り手だったことが多かったですが、これはちょっと角度が違います。
話しも前後して映像が流れますので、余計張りつめて鑑賞したという感じです。
「黄色い星の子供たち」で知ったヴェル・ディヴ事件のところから始まる物語。
予告でも察しがついた導入部分ですが、結末は予想もつかない展開でした。
ジュリアを演じたクリスティン・スコット・トーマスがとても良かったです。
ジュリアは夫の父親のアパートの前住人のユダヤ人の事を、ジャーナリストとして取材し始めるという展開です。
収容所から無事逃げたサラは、命は助かったが心が死んでしまっていたんですね。
幸せな結末とならない展開が、とても重いのですが、語り手がユダヤ人の当事者でない分、観客はちょっとテーマの重さから救われる感じがしました。
評判通り、良い映画だったと思います。
ネタバレ 注意デス。↓(^_^;)
ジュリアが、自分の娘にサラと名付けたのを知ったサラの息子ウィリアムが泣き崩れるところ、泣けました。。。