九州のリュート製作家,松尾淳さんにお願いしてありました,ドイツ・テオルボの修理が完了し,宅急便で送られてきました。このドイツ・テオルボはマティアス・デュルビー1979年作のもので,20年くらい前にリュート奏者の今村さんから譲ってもらいました。いまでも彼に会うと,「あれは売らなきゃよかった」なんて言ってますけどね。(笑)
大変明るい音が出る楽器で,モーリスの楽器とは全然正確が異なります。対照的な性格といってもいいかもしれません。モーリスの楽器を「雅」と表現したならば,デュルビーのは「華」と言えるかな。バロックリュートしてはかなりの間メインで使っていましたが,ここ何年かはネックが持ち上がってきたため弦高が高くなり弾きづらくなってきていました。
去年の9月に一時帰国して,久しぶりに弦を張ってみましたら,スワンネックの途中の継ぎがはがれてきました。これはまずいと思いすぐに弦を緩めまして,すぐ松尾さんに修理を依頼しました。この際だから弦高も下げてもらおうと思いましたので,作業は相当大がかりなものになりそうでした。ネックはたぶん作り替えた方がいいだろうし,弦高を下げるためには表面板を開ける必要もあるでしょう。普通弦高の調節はまずネックの指盤を削るのですが,デュルビーの楽器は指盤が薄すぎて削る余地がありません。ということで表面板を開けて,リブの上端を削り,高さを調整しながらまた表面板をくっつけるという,製作者泣かせの作業をしなければなりません。松尾さんとはネックも作り替えることも検討しましたが,結局彼にお任せにしました。
松尾さんにはスワンネックの部分の新調・交換してもらい,また弦高を12フレット位置で4ミリにしてもらいました。弦高に関しては前は7ミリ!ありましたから驚異的に狭くなったわけです。これはやりぞこなうと弦がびびりまくりになりますから,よくぞここまでやったって感じです。3ミリというのはたぶん物理的に不可能でしょうから。お陰で格段に弾きやすくなりました。すっぽりすげ替えたネックも全く違和感ありませんし,こんな面倒な修理を引き受けて下さり,いい仕事をして頂いた松尾さんに感謝です。
あ,この際に超重量級のケースをラソオマケースに替えまして,ずいぶんコンパクトかつ軽量になりました。
大変明るい音が出る楽器で,モーリスの楽器とは全然正確が異なります。対照的な性格といってもいいかもしれません。モーリスの楽器を「雅」と表現したならば,デュルビーのは「華」と言えるかな。バロックリュートしてはかなりの間メインで使っていましたが,ここ何年かはネックが持ち上がってきたため弦高が高くなり弾きづらくなってきていました。
去年の9月に一時帰国して,久しぶりに弦を張ってみましたら,スワンネックの途中の継ぎがはがれてきました。これはまずいと思いすぐに弦を緩めまして,すぐ松尾さんに修理を依頼しました。この際だから弦高も下げてもらおうと思いましたので,作業は相当大がかりなものになりそうでした。ネックはたぶん作り替えた方がいいだろうし,弦高を下げるためには表面板を開ける必要もあるでしょう。普通弦高の調節はまずネックの指盤を削るのですが,デュルビーの楽器は指盤が薄すぎて削る余地がありません。ということで表面板を開けて,リブの上端を削り,高さを調整しながらまた表面板をくっつけるという,製作者泣かせの作業をしなければなりません。松尾さんとはネックも作り替えることも検討しましたが,結局彼にお任せにしました。
松尾さんにはスワンネックの部分の新調・交換してもらい,また弦高を12フレット位置で4ミリにしてもらいました。弦高に関しては前は7ミリ!ありましたから驚異的に狭くなったわけです。これはやりぞこなうと弦がびびりまくりになりますから,よくぞここまでやったって感じです。3ミリというのはたぶん物理的に不可能でしょうから。お陰で格段に弾きやすくなりました。すっぽりすげ替えたネックも全く違和感ありませんし,こんな面倒な修理を引き受けて下さり,いい仕事をして頂いた松尾さんに感謝です。
あ,この際に超重量級のケースをラソオマケースに替えまして,ずいぶんコンパクトかつ軽量になりました。