リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

ドレスデン写本出来!

2006年01月10日 23時01分02秒 | 音楽系
ヴァイスのドレスデン写本の改訂版,ついに今日完成しました。明日はコピーと製本をしに,キンコーズに行ってきます。今回は製本をリング式にして,開きやすくしようかと思っています。

この「ヴァイスのドレスデン写本」は1986年に私費出版で出したものです。今まで100部くらいは出たかな。その後も毎年何冊かは欲しいという方がいらっしゃるので,いっそのこと改訂しようと思い立ったのが,去年の冬の終わり頃です。

ヴァイスはバロックリュート界の巨人で,彼の作品がもっとも多くしかも内容の濃い曲が多いのがこのドレスデン写本なんです。ドイツのバロックリュート音楽が好きな人はこれ1冊で来世まで保つというシロモノです。(笑)

でもこの写本は傷んで見えなくなっている部分が多く,86年版はそれを加筆修正して95%くらいはそのまま読めるようにしたものです。思い起こすと,この作業,ホントしんどかったです。それを今回は読みにくい残り5%に対して注をつけて,ついでに各曲の難易度表も目安としてつけてみました。ということでそれなりに大がかりな作業でした。

改訂作業,実は11月に大体上がっていたのですが,フィニッシュが残っていました。今日は細かいところをチェックしたり,誤字を訂正したりしました。昔作った原稿も入念に再点検しました。

ドレスデン写本の改訂は老後の楽しみにとっておいたのですが,これで老後の楽しみがひとつ減ってしまいました。(笑)