名古屋市大曽根のクラシックギター専門店「ミューズギターショップ」で,面白いCDを見つけました。
David Tanenbaum plays Weiss (Acoustic Music Records LC07103)
です。
ギターでヴァイスの作品を弾いているのですが,なかなかの好演です。
ギターでヴァイスやバッハはよく演奏されるんですが,多くはギターなまりバンバンで,とてもバロックの音楽を演奏しているとは言えないものです。まぁ,簡単に言えば,昔のセゴビアやジョン・ウィリアムスのような演奏ですね。
それのどこが問題なんだい?え?セゴビアのどこが悪い?ジョンのどこが悪い?って声が聞こえてきそうですが,ええ,彼らは演奏としてはうまいんですけど,バロック語で話していないんです。
レガートでつぶをそろえて弾くとか,(バロック音楽としての)音色とか,フレージング,アーティキュレーション,装飾,舞曲のリズム感などなど,バロック音楽(もっと前の音楽や古典派の音楽も同じですけどね)を演奏するのに必要なことが,すっぽり抜けているわけです。
何人かの日本人ギタリストみたいに,やたらと力んで速くひいたり,爪を立ててひいたりするのは論外です。
タネンバオムの演奏は,こういった基本線はクリアして,バロック音楽の演奏としての批評に耐えるレベルに達していると思います。曲目は,ホ短調組曲(オリジナルはヘ短調),パサカリア,ロジー伯のトンボー,ファンタジア,イ長調組曲などです。ミューズでホ短調組曲を聴いて,お,これはいいと思ってCDを買ってしまいました。ただ残念なのは,何曲かはアレンジが成功しているとは言えず(結果的に演奏も成功しているとは言えず)今後の課題でしょう。細かいところはいろいろあるにしてもホ短調組曲では好演だっただけに残念です。ギターでヴァイスを弾くときはどういう曲をどうアレンジするかという戦略的な面も大切でしょうね。バロックリュートなら当然全部弾けるわけですが,ギターではいろいろ制約もあるでしょうから。
ともあれ,楽しみな人ではあります。他のギタリストのみなさんもがんばってヴァイスやバッハをもっと弾いてくださいね。あ,もちろんリュートの方もね。(笑)
David Tanenbaum plays Weiss (Acoustic Music Records LC07103)
です。
ギターでヴァイスの作品を弾いているのですが,なかなかの好演です。
ギターでヴァイスやバッハはよく演奏されるんですが,多くはギターなまりバンバンで,とてもバロックの音楽を演奏しているとは言えないものです。まぁ,簡単に言えば,昔のセゴビアやジョン・ウィリアムスのような演奏ですね。
それのどこが問題なんだい?え?セゴビアのどこが悪い?ジョンのどこが悪い?って声が聞こえてきそうですが,ええ,彼らは演奏としてはうまいんですけど,バロック語で話していないんです。
レガートでつぶをそろえて弾くとか,(バロック音楽としての)音色とか,フレージング,アーティキュレーション,装飾,舞曲のリズム感などなど,バロック音楽(もっと前の音楽や古典派の音楽も同じですけどね)を演奏するのに必要なことが,すっぽり抜けているわけです。
何人かの日本人ギタリストみたいに,やたらと力んで速くひいたり,爪を立ててひいたりするのは論外です。
タネンバオムの演奏は,こういった基本線はクリアして,バロック音楽の演奏としての批評に耐えるレベルに達していると思います。曲目は,ホ短調組曲(オリジナルはヘ短調),パサカリア,ロジー伯のトンボー,ファンタジア,イ長調組曲などです。ミューズでホ短調組曲を聴いて,お,これはいいと思ってCDを買ってしまいました。ただ残念なのは,何曲かはアレンジが成功しているとは言えず(結果的に演奏も成功しているとは言えず)今後の課題でしょう。細かいところはいろいろあるにしてもホ短調組曲では好演だっただけに残念です。ギターでヴァイスを弾くときはどういう曲をどうアレンジするかという戦略的な面も大切でしょうね。バロックリュートなら当然全部弾けるわけですが,ギターではいろいろ制約もあるでしょうから。
ともあれ,楽しみな人ではあります。他のギタリストのみなさんもがんばってヴァイスやバッハをもっと弾いてくださいね。あ,もちろんリュートの方もね。(笑)