リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

桑名語

2006年01月25日 10時11分38秒 | ローカルネタ
私が住んでいる桑名のことばは関西方言の一つに分類されます。ま,関西以外の地域の人が聞いたら多分大阪弁と同じに聞こえるでしょうが,関西弁ネイティブからするとものすごい差があります。隣の町の四日市のことばでも実際は相当違うんですから。河内弁なんかもう外国語くらい違います。

桑名の伝統的な発音はもうだんだん薄れてきていますが,サウンドとしては比較的軽い感じの響きがします。大阪あたりのことばは何かねっとりとした感じです。語彙や言い回しに少し名古屋のことばの影響があるみたいですけど,何と言っても特徴的なのはアクセントです。特に名詞が単独で出てきたときによくわかるんですけど,最後の音が上がるんですね。例えば,近鉄は「きんてツ」(カタカナのところが高い)です。確か大阪の方では「きンてつ」ですよね。国鉄(もうないですが(笑))も「こくてツ」です。

江戸時代から(多分)ある町の名前もいくつかの例外を除き最後が高いです。ただし,なになに町というのは複合語なので,町の前の音が高くなります。

例えば,

伝馬町(てんマちょう)八坂町(やさカちょう)←私が住んでいるところです。
西鍋屋町(にしなべヤまち)三の丸(さんのまル)一色町(いしキまち)

面白いでしょ?

例外は,

片町(カたまち)鍛冶町(カじまち) (音が2つの場合)
宝殿町(ほうデんちょう) (「ん」にはアクセントがつかない?)

これに対して新しい町は旧市街であっても新しく出来た町は,伝統的桑名弁とは異なった読み方をします。

有楽町は(こんな町名があるんですねぇ)決して「ゆうらクちょう」とはいいませんし,銀座(笑)も普通に「ぎんざ」です。東京のハイカラな町名は桑名読みではダサイんですね。

この話題はまだまだ続きます。今日はとりあえずここまで。