リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

促成栽培

2006年01月18日 00時51分54秒 | 音楽系
今日スポーツジムでウォーキングをしながらテレビを見ていましたら,音楽経験のない芸能人が100日でコンクールに出る,という番組をやっていました。そのために汗と涙の努力をするわけです。

ウォーキングマシンは単調なのでテレビを見ながらとか音楽を聴きながらでないとやってられません。いつもはNHKにしてもらうのですが,他の人も見ていたのでしぶしぶこの番組を見てしまいました。

ま,別に大した番組ではありませんでしたが,その芸能人達が練習していた楽器は金管楽器とエレキベース,ドラム,ピアノでした。なるほど,このあたりの楽器なら100日「促成栽培」も可能かな。(笑)やはりエレキギターはなかったですね。

いろんな人が楽器をするのはとてもいいことですが,でも傾向として割と入門期が楽な楽器に寄って行っている感じがするのは,ちょっとひがみがあるからかな。リュートなんて入門期がシンドイ楽器の最右翼ですからねぇ。そういう楽器でも基礎からコツコツと積み上げていけばなんとかなるもんですけどね。でも世の中なんか楽な方へ楽な方へ行きつつあるような気がします。あ,金管楽器がだめだと言っているわけじゃないですよ。

でも,音は小さいし,弦も沢山ある,右手と左手は違う動作で大変だし,楽器は持ちにくいし,でもそれらと引き替えに,音はきれい,楽器の形もきれい,やさしい音色,適度な音量,うまく弾ければ男性(または女性)に確実にモテる,というすぐれた特徴を持つ非近代的な楽器にももうちょっとみなさんの関心が向いてもいいんじゃないかなと思う今日この頃です。