リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

某コンクール

2006年12月21日 13時00分23秒 | 音楽系
最近某音楽コンクールに行ってきました。まぁ古楽系のコンクールじゃないので別に行かなくてもいいんですが、去年はじめて行きまして、そのなりゆきみたいで今年も行きました。そうそう、リサイタルのチラシも折り込んでもらうことでもありましたし。(笑)

コンクールは本選から聴いたんですが、6人の方の演奏を聴きました。私の感じではI君が圧倒的にうまかった、というより他の人がちょっとお粗末(失礼)でした。I君レベルの人ばかりのコンクールだとおもしろかったんですけどね。

時間もなかったので、ゲスト演奏、結果発表はきかずに会場をあとにしました。結果に関しては間違いなくI君が優勝、あとの人はまぁどっちでも大して意味はない感じでしたから。ところが翌日某サイトで結果を見てびっくり。何とI君は2位でした。審査の概要をある方から聞きましたら、I君に1位をつけた人は、審査員の中で3人もいたそうですが、と同時に彼に5位、6位をつけた(6位というのはドベですよね)審査員もいたとのこと。その結果彼は2位。

うーむ。私は個人的に審査員の方について少しは知っていますが、悪意があってI君を落とすためにあえて6位をつけた、これはある意味で救われます。こういう話ってよくコンクールにはありがちですよね。ホントにあるかどうかは知りませんが。(笑)

で、さらに某氏に聞いてみましたら、どうやらその悪意系ではなさそうです。私の知る限りでは、何人かの審査員は町の音楽教室を昔からやっていたというだけで、別に音楽の訓練を受けてきてわけじゃない人です。でもコンクールに参加する人は、少なくともI君に関しては、小さいときから専門的な勉強をしてきたことでしょう。何もわからん人が審査して、有能な前途ある若者の意欲をそぐようなことをしてはいけません。

そういや、バーゼルでいっしょだったNちゃんも数年前のこのコンクールで入賞できなかったということを本人から聞いたことがあります。私がバーゼルに行ったときは2003年でしたが、その時にはすでにNちゃんはすごく音楽的に楽器を演奏する有能な若手だと感じました。その2年前にそのコンクールで落ちたわけですが、2年間で本質的に急成長ことは普通ないですから、きっとNちゃんもI君パターンだったのかも。このコンクールは妙なところで敷居が高い!

その後Nちゃんはさらに成長して、現在スイスのベルンで教授活動をしながら演奏家として羽ばたいています。I君もめげずに立派に羽ばたいてほしいですね。それにしてもコンクールを主催する某協会関係者の皆さん、コンクールは公的な意味合いを持つものですぞ。もっとしっかりしてください。