リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

フィレンツェの落書き「事件」

2008年07月03日 11時39分43秒 | 音楽系
フィレンツェの落書きに対する厳罰は、彼の地ではむしろ驚きをもって見られているようです。イタリアでは落書きがいっぱいありますから、あのくらいで厳罰にしてたら、残りはどうするんだ、って感じですね。

確かにヨーロッパでは落書きが多いと思います。ローカル列車の落書きは多いし、窓ガラスのスクラッチなんか、ない窓はほとんどない、という列車も。中には車内の壁にスプレイで落書きなんてのもありました。日本の新幹線への落書きもニュースでやってましたが、別の見方をすると鉄道車両への落書きが少ないからあれだけの報道になったとも言えます。もっともドイツ特急ICEに落書きされているのは見たことはありませんでしたが。


バーゼル駅付近の落書き

これらの落書き「事件」からすると、日本人のモラルも随分落ちたものだと思いますが、ヨーロッパにおける反応は、逆に日本はまだ随分ましだということを垣間見せてくれたような感じがします。

このあたりは私たち日本人はまだまだ誇りに思っていいことだと思うんですが、欧米崇拝+自虐的視点の人が多い日本ではなかなかそうはいないかも知れません。自分たちのいいとろころは誇りを持ち、いけないところは素直に認めて直していくという姿勢が必要ですが、欧米崇拝+自虐的視点はそういう眼を曇らせてしまうので残念です。