リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

バロック音楽の旅08第2回

2008年10月05日 11時59分51秒 | 音楽系
10月4日はバロック音楽の旅08講座第2回、「鈴木美香チェンバロコンサート」でした。ことしからコンサートとレクチャーを分離して、コンサートは大山田キリスト教会をお借りして催すことにしました。ここの教会は比較的新しくなかなか音が美しく響きます。牧師さんがドイツ人なので彼の常識(マ、キョウカイナラコノクライノオンキョウハヒツヨウデースって感じ(笑))が反映された結果なんでしょうか。



鈴木さんは今回、名古屋在住のチェンバロ製作家安達正浩によるフレンチタイプのオリジナル楽器を使用しました。この楽器はやや小振りなので可搬性に優れている楽器でピンクのつや消し塗装に白い吹きつけ紋様が入っているとても美しい楽器です。まだ製作自体は進行中とのことで、蓋の裏側の絵もまだ入っていませんでした。どんな絵柄が入るのでしょうね。今から楽しみです。



プログラムは:

ジョヴァンニ・ピッキ(伊1572 -1643)作曲   トッカータ
ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク(蘭 1562 - 1621)作曲涙のパヴァーヌ
ルイ・クープラン(仏 1626 - 1661)作曲 プレリュード イ短調
フランソワ・クープラン(仏 1668- 1733)作曲 修道女モニカ
ジャン・フィリップ・ラモー(仏 1683 - 1764)作曲 未開人、エジプトの女
ドメニコ・スカルラッティ(伊 1685 - 1757)作曲 ソナタ 嬰へ短調 K25
ゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデル(独 1685 – 1759)作曲 第5組曲 ホ長調
プレリュード-アルマンド-クーラント-エアとヴァリエーション(調子のよい鍛冶屋)

ルネサンス後期、イタリアの初期バロックからドイツの後期バロックまで、チェンバロ音楽を俯瞰するプログラムです。修道女モニカのあとに休憩をはさみつつ、私や鈴木さんのトークをまじえて進行しました。

鈴木さんのチェンバロは各時代の様式の違いを的確にひきわけ、教会の音響と相まって大変魅力的でした。受講者の皆様もきっと満足していただけたのではと自負しております。次回第3回講座は、片岡博明フラウト・トラヴェルソコンサート(チェンバロ 鈴木美香、テオルボ 中川)を予定しております。