リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

バーゼル里帰り記08(11)

2008年10月07日 12時22分26秒 | 音楽系
ほどなくモーリスがホンダの車で到着。彼の家の近くのレストランで食事をすることにしました。ル・パコのような田舎でもいろいろ変化があり、レストランに行く途中も新しい道を造っていました。その工事現場を通り路から少し昇った平らな土地にモーリスお薦めのレストランがありました。車から降りると本当に空気がおいしいです。モーリスの楽器のよさはこういったすばらしい環境で作っているというところから来ているのかも知れません。レストランの本日のお薦めは、ダック料理。いやぁおいしかったです。料理の写真を撮ろうと思いましたが、お客さんが地元の人ばかりなので、なんか気がひけました。



で、文字で表現してみますと、盛りつけは、ダックの切り身がふぐ料理の盛りつけみたいにぐるっと皿を一周。真ん中にライス(インディカ米)が盛ってありました。その隙間に野菜が少々という感じです。飲み物はビールとワイン、デザートは近所の山でとれたベリーでした。

食事のあとはモーリスのスタジオへ。そこで新しく作ってもらう楽器のスペックを詰めました。リュートは工業規格化されていないので形や大きさがまちまちです。店へ行ってリュートください、と言ってリュートを買うと、買う店によってみんな異なるサイズや形状の楽器を売ることになります。もっとも実際そんなリュート屋さんは存在していませんが。



だからリュートを買うときは、大体いつ頃の時代の、どういうボディ形状で、弦の数は何本で、というような細かい指示が必要になります。ま、バロック・リュートください、って買い方もありますけどね。(笑)でもその場合、全く予想もしなかった形のバロック・リュートが届くこともあり得ます。

約2時間くらいかけてあれやこれやと細部のスペックを詰め、そのあとはお茶を飲みながら雑談。でもホント、モーリスはいいところに住んでいます。

帰りはシャテル・サン・ドゥニ駅近くのチーズ屋さんでおみやげ用のチーズを買いました。ここで売っているものは「地チーズ」で、ものすごくクセはありますが、それはもう美味なチーズです。こういうのって日本で買うと目の玉が飛び出るような価格がついているんですよね。(笑)