この連載最終回のお題はEVです。EV先進国といわれているスウェーデンで街を走っている車にとても関心がありました。
それほど頻繁に街歩きをしていたわけでもないので正確な話ではないのですが、肌感覚ではEVの比率は1~2割といったところでしょうか。確かに名古屋市内より多くのEVが走りテスラやアウディのお高いEVも見かけましたが、多くがEVという状況ではありませんでした。排ガスのにおいもたっぷりしていましたし。
アウディのQ4 40 e-tronです。日本で買うと700万を超えるお高い車です。
ラースが5年前に購入した日産リーフに乗っているというのは以前のエントリーで紹介しました。スウェーデンは寒いので電気自動車は航続距離が短くなるのでは、と尋ねたらまだ100kmくらいは走るとのことでした。
恐らくラースは車で長距離移動はしない人でしょう。電気代も安そうなので低いランニングコストでその辺のチョイノリの需要には十分だということです。
ボルボは著名なスウェーデンの自動車メーカーですが、今は中国資本ののメーカーになっています。中国のEVシフトに合わせてボルボも早々と2030年頃までに販売する車をすべてEVにすると宣言したものでした。確か数年前です。それが昨年の秋にはコロッと撤回しています。
EV化によってゴールポストを変更して自動車産業で優位に立とうとした中国ですが、その「EV聖地」の中国でNo.1メーカーのBYDの販売内容に異変が起きているみたいです。BYDはテスラに続く巨大EVメーカーに成長しましたが、最近はプラグインハイブリッド(PHEV)の販売が急増しているようです。これってなんのことはありません、トヨタが言っていた「現実解」ってやつですよね。
スウェーデンの人もラースのように使える条件があればEVを使う、そうでなければ内燃機関(ICE)やPHEV,HEVを使うという是々非々の姿勢をとるのが一般ユーザーです。日本ではスウェーデンではもはやEVが大勢を占めているようなことをいういい加減な自動車評論家もいますが、一般ユーザーはそれを聞いてEVシフトするようなアホではありません。
同感です。
リアルを実際に見ない限り、国民の現実は見えないものだなと思いました。
黄門様の全国行脚で悪を懲らしめる物語も、江戸の昔からあったようですが、庶民の苦悩をリアルで見ない限り、殿中の殿様にはわかるはずがない、という風刺にも思えます。
それはともかく、車の今後の趨勢はわからないですが、旧車を愛好する私を含めた人達にとって一番の気掛かりは、自動車税制の改悪です。
ガソリン車に乗ってるだけで高い税を取るう方向に政府は舵を切ってくるはずと予想します。地球温暖化防止等の名分は理解できますが、せめてあと30年は18年超の重課のままにしてほしいですね。無理かな、、、。
30年以上もはるか昔に、ガソリンはあと30年で枯渇するなどと、あちこちで喧伝されていたものですが、実に当てになりませんでした。古い物を長く使うほど税は安くなるのがエコってもんですよね。私はそう思います。ましてや、自動運転とか冗談じゃありません。人間が操作するのが一番でしょって思いますよ。