トルバンを演奏できるということは、バロック・リュートやテオルボはすぐ弾けるでしょうし、彼は多分上手に弾けたのでヴァイスもすぐに弟子にしてくれたということでしょう。
You Tubeにビデオクリップがありました。
調弦は1コース~6コースがレシソレシソ、あとバス弦は音階で8コース分、計14コースで、さらに1コースの下に半音階の弦が1オクターブ分(12本)です。
昔のドイツテオルボがウクライナに伝わりローカライズされ、時代を経て少しモダナイズされてはいるものの、かなり古い時代の要素を残して現代に伝わっているのは驚きです。
なお連載(12)で出て来ましたバンドーラというイギリスのルネサンス時代のものとは異なります。また現代のウクライナのバンドーラは完全にモダナイズされた楽器でリュートの面影は全くありません。ややこしいですね。(笑)昔のバンドーラは今のトルバンという名でほぼ伝えられていて、バンドーラ自体はモダナイズされていった?といことでしょうか。この辺の事情はよくわかりませんが、ますますややこしい。
すばらしい。。
吟遊詩人という人がいた欧州の時代を思いますねえ。
彼らの弾いた楽器にも興味がありますが、聴いていて癒されます。
オリジナル楽器が変遷していき世界各地に民族楽器としても姿、形を変えて伝わっていった歴史にも思いが馳せます。
ビデオクリップの楽器が現存楽器を修復したものか、レプリカなのか、「復元度」が気になります。
それと当時のレパートリーは残されていないのか。ビデオクリップで演奏されていた単純な音楽なら何もあれだけのバロック・リュートスタイル+αの弦を備える必要は全くありません。6コースもあれば充分でしょう。
当時のレパートリー(多分タブで記述されていたでしょう)は伝わっていないかも知れませんがとても気になりますね。
ドイツテオルボ(あるいはバロック・リュート、アンジェリクなど)が民族楽器でないように、今では民族楽器に分類されているトルバンは、当時は一般民衆が演奏するいわゆる民族楽器ではなかったでしょう。というのは普通の人が弾くにはそもそも調弦ができないでしょうし(当時は電子チューナーはありません)演奏も技術的に大変すぎます。