昔「芸術は場数だ!」言っていた美術家がいました。舞台芸術は場数を踏まないといけないという意味のようで、いいことを言うなぁと思っていました。実際は場数ではなく「爆発」と言っていたらしいですが。
人前で演奏するときは個人差はあるものの誰でも緊張します。それこそ沢山の場数を踏んでいるはずの某ヴァイオリン演奏家や某漫才師なんか今でもとてもビビリであることが知られています。もっとも中には舞台袖で直前まで談笑していてさっとステージに出て一瞬にしてスイッチが入り演技が出来るという役者さんもいらっしゃるようですが。
プロであっても基本的に生来のビビリは解消とか克服できるものではなく、場数を重ねるにつれて共存していけるようになるということなんでしょう。アマチュアの人が発表会などの本番であがって困るので何とかして克服したいというのはよく聞く話です。どこかの音楽教室ではアガリ克服講座なんかを催しているみたいですが、それは全くの無駄、無理です。
そもそも克服しようと考えるから余計あがるのです。まずはステージに上がるまでに沢山練習を積むことです。家ではいつも120%いや150%確実にできるくらい練習するべきです。曲目の選択も重要です。プロが弾くような曲を発表会用に選んではいけません。そういう曲が人前で弾けて拍手喝采を受けたいという気持ちはわかりますが。ふつう本番では家で練習しているときの60%もできれば合格です。家で150%まで仕上げていれば本番では90%ですから大成功、素晴らしいできのはずです。
中には少し困った人がいて、リュートというのはそもそも歴史的に見て人前で弾く楽器ではない、というような屁理屈を作って合理化し閉じこもってまい、さらにそれを正当化するための論陣?を張る人がたまにいます。そこまでも言わないにしてもトシだといろいろ理屈をつけて人前で弾かない人もいます。
まぁグダグダ言わないで思い切って飛び込んでみましょう!そのうちきっと新しい世界が広がりますよ。芸術はバカズです。
強く同感です。
ジャンルが全く違いますが、私は趣味で、飛行機の操縦などやってますが、これにも全く同様な事が言えるのです。
どんなベテランでも操縦で緊張しない日は絶体に無く、乗る度に操縦桿を握るたびに、今日も安全に飛行して帰ってこれるか、万が一のトラブルの場合の対処は?、緊急着陸の手順は?、どこに不時着するか?、万が一の場合は?。。。。
尽きることのない焦燥感、緊張を強いられると思います。ですが、地上で周到な準備、想定、手順の確認がきちっとできない者が空に上がって機内でなんとかなるものでありません。
気象予報の知識、航空力学、レシプロエンジンの知識、重力計算、燃料消費の計算、航空図からの各種計算、航空無線技能、操縦法等・・、十分な訓練と技術を積み、自信を持てるまでに高めることが必須です。それでも、危難は突然に襲いかかるのが飛行機というものです。
飛行機乗りに自信家はいないと思うのですが、運、不運はたしかにあります。
それでも、自信を持って空に舞い上がるには、それなりの周到な準備と訓練がかかせません。
お客様から料金を取って演奏される音楽のプロ演奏の方も、アガることや緊張はあると思いますが、これも日々の修練で自信をもってステージに出られているからこそだと思います。
私も演奏という場では、エレキやリュートで人前で演奏した経験は相当にありますが、やはりいつも緊張はします。でも、事前の準備がちゃんとできてる!という自信で、なんとかやってるのかなと勝手に思ってます。でもリュートの場合、即興でエレキのようにトレモロアームで誤魔化すのは通用しませんから、エレキよりも緊張するのは間違いないです。リュートを人前で弾いたのは、リュート某会の演奏会と昔からつるんでるエレキ仲間の家で披露したことくらいです。
エレキはストリートから会場、ライブなどやってましたが、緊張よりも、いかに活かした即興ソロを披露できるかのワクワク感の方が大きいでしょうか。ま、身構えずに何事にもまずやってみる、爆発(場数)!でしょうかね(笑)。
人前での演奏機会、リュートでも自分の研鑽の一助としても、できるだけ機会を見つけだしていきたいです。
頑張ります!