今日はバロック音楽の旅17講座の第4回で高橋弘治さんをお迎えしてバッハの無伴奏チェロ組曲第3番と6番、無伴奏フルートパルティータを演奏していただきました。
本年度になって本講座の受講生数はコロナ禍前の水準に戻り、現在92名です。本年度の特徴は申し込み者数に対する参加者数の比が高いことです。例年大体7割くらいでしたが、本年度は初めから8割を大きく超え、今日は9割を超えていましたので会場の席は用意した分がほとんどうまりました。
まだ写真に写っていない後ろと右方に沢山受講生の方がいらっしゃいます。
高橋さんは、組曲第3番ではバロック・チェロ、第6番と無伴奏フルートパルティータでは6弦のヴィオロンチェロ・ピッコロを使用しました。2種類の楽器を使うことで曲のキャラがはっきりと際だっていました。組曲第3番と第6番は私もリュートに編曲して演奏したことがありましたが、聞かせて頂いてキャラ分けがまるで逆になっていたことがとても興味深かったです。リュートでは第3番をト長調に編曲したこともありで第6番よりずっと軽い感じで響きますが、第3番のチェロはハ長調でとても重厚な響きでした。そして6番のリュート編曲はチェロと同じニ長調でしたが、それがとても重厚に響くのに対してヴィオロンチェロ・ピッコロでは華麗に舞い上がるフレーズが印象的でした。
プログラムは時間的に少し長めでしたが各受講生の皆さんは身動きひとつせずに聴き入っていました。アンコールは無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番より第3楽章ラルゴでした。
次回第5回講座は、リコーダーの太田光子さん、桐畑奈央さんのリコーダーとチェンバロの杉浦道子さんによるイタリアンバロックプログラムです。途中からの参加も可能ですので興味のある方は是非お越し下さい。
先日の髙橋弘治さんのチェロの演奏、古楽器の音にそれほど馴染んでいない耳で聴きながらいろいろ物思いに沈んでおりました。
現代のプロのチェロ奏者(髙橋さんのこと)が鮮やかな技量で演奏してくれてるので、逆にバッハはこういう音で聴いた(自ら演奏していた?)ことがあるのだろうかとか、当時の宮廷音楽家たちの技量はどんなものだったのだろう、管弦楽合奏の音はたぶん現代の古楽オーケストラよりもずっ〜と鄙びた感じだったんだろうなぁとか…。
プログラムに載っていた髙橋さんのプロフィルに目を落として「ラ・プティット・バンド」のメンバーとして活躍、とあったのに脳内で「‼︎」みたいなのが飛び交い…そう言えば昔、S.クイケン指揮のラ・プティット・バンドによるモーツァルトの『フィガロの結婚』の全曲盤(3枚組)を買ってたことを思い出したんだワン!
家に帰って探したらまだありました。『ドン・ジョヴァンニ』もありました。早速付属の冊子を繰ってメンバーをチェックしたら、チェロ奏者(コンティニュオも兼ねる)はあの「鈴木秀美」さんでした。そりゃそうでしょ、1992年の録音だから32年も前のことなんだワン。
正直に申しますと、古楽器によるモーツァルトはいまいちピンときませんでした。だから1通り聴いただけで書棚の奥に格納されてたんだと思います。モダン楽器によるシャープな演奏に耳慣れてしまった自分には物足りなかったのだと思います。と言いながらもフィガロの全曲盤はジョン・エリオット・ガーディナー指揮の18世紀オーケストラによるものが一番好きで、よく聴いてるんだワン!
あぁ、何が言いたかったのかわからなくなって参りました…
今日はラ・プティット・バンドのフィガロをじっくり聴くことにします。
ごめんなワン🐶