リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

バッハのシャコンヌ(3)

2008年07月10日 11時11分45秒 | 音楽系
私がバッハのシャコンヌを初めて聞いたのは中学生の頃でした。もちろん生で聞いたわけではなく、ギターのアンドレス・セゴヴィアの演奏で聴きました。オリジナルのヴァイオリンで聴いたのはもう少しあとで、高校に入ってからでした。アルテュール・グリューミオの演奏でしたが、そのときは、リズムのとらえ方やテンポが全く異なっていたので、びっくりしたもんでした。もっとびっくりしたのは、シャコンヌに「続き」があったことです!

17cmLPで聴いたセゴヴィア版は、不幸なことにニ長調に転調する前で切れていました。何も知らない中学生は、シャコンヌはそこで終わりだとずっと思っていました。17cmLPの収録時間の関係上、全曲入れるのは無理だったのだと思いますが、それならそうとどっかに書いておいてくれたらよかったんですよね。罪作りな話ではありました。(笑)

バッハのシャコンヌ(2)

2008年07月08日 13時32分30秒 | 音楽系
バッハのシャコンヌは無伴奏のヴァイオリンのために書かれた作品です。普段はメロディを弾いていることの多いヴァイオリン一挺でバスやメロディが書かれた曲を演奏するのは技術的に非常に大変なことです。でもこれは巧みな作曲技術があってのことで、それ抜きで作曲してしまうと、演奏不可能作品になってしまいます。

無伴奏ヴァイオリンのための作品を書く巧みな作曲技術は、実はヴァイオリンの演奏技術を必要とします。つまりバッハは巧みにヴァイオリンを演奏することができるからこそ、こういった曲を作曲できたわけです。ちなみにバッハが一番最初に奉職したのは、ヴァイオリン奏者としてだったそうです。彼は鍵盤楽器だけでなく、ヴァイオリンにも巧みな技を持っていたというのはすごいことですねぇ。現代でヴァイオリンとチェンバロのスイッチヒッターなんて見たことも聞いたこともありませんです。

リュートやギターの曲を書くときも、無伴奏ヴァイオリンのための作品を書くときと同様、作曲者は楽器のことをよく知っている必要があります。楽器のことをよく分からないで作曲すると、簡単そうに見えても演奏が恐ろしく困難だったり、演奏不可能だったりする曲ができあがります。ですから、リュートやギターの曲は演奏者が書くか、楽器のことをよく知らない作曲家の場合は、奏者とよくコンタクトをとって書き進めるのが望ましいと思います。

バッハのシャコンヌ(1)

2008年07月07日 11時48分27秒 | 音楽系
シャコンヌといえばバッハの作品が有名です。ヴァイオリン販売店の名前にもなっているくらいです。もちろん、バッハ以外にもシャコンヌという舞曲を作曲している人は沢山いますが、バッハ作品があまりにも有名かつ作品として優れているので、他の作品はちょっと割を食っているかも。

リュート作品だと、ピチニーニ、ゴーティエ、ガロ、ムートン、ドュビュ、リシェー、ヴァイスなどがシャコンヌを書いていますが、バッハの作品の前にはどうも見劣りしてしまいます。といってもリュート奏者たちの作品は決して二級の作品ではなく、バッハのシャコンヌが飛び抜けてすばらしい作品だと言うことです。

バッハの自筆譜を見てみますと、タイトルにはCiaccona(チャコーナ)とイタリア語で書かれています。チャコーナは結構速いテンポの舞曲ですが、バッハの作品はゆったりとしたテンポです。でも3拍子の2拍目に付点がある特徴的なリズムはこの舞曲の特徴で、演奏するときには、この舞曲感といったものを忘れないでおきたいものです。

チャコーナにはあと特徴的なこととして、繰り返される低音主題があります。例えば4小節に渡る低音の動きを何度も繰り返しつつ、その上の声部にいろいろ変奏を加えていく、という曲の作りが特徴です。こういう形式は、当時の楽曲では、グラウンド、パサカリアも同じ構造です。現代のジャズも基本的にはよく似た構造ですね。

資源ゴミ

2008年07月04日 09時17分34秒 | ローカルネタ
今日は朝から暑いですねぇ。今朝は町内の資源ゴミの当番でした。朝7時半から8時半まで資源ゴミを分類するための袋を設置する役です。先月と今月が当たっていましたので、早起きして(といっても世間では普通でしょうが)行ってきました。

こういうシステムっていつから始まったのかな?多分全国津々浦々大体こんなもんなんでしょうね。最近の日本はえらく統率がとれていると思います。

私が子供の頃、システムは異なりますが、新聞紙やビン類などはリサイクルしていました。くず鉄を扱っているところももっとあったと思います。小学生の頃、友達と近所の家を解体した空き地に行って、そこに落ちているクギを集めまくってくず鉄屋さんに売りに行ったことがありました。バケツ一杯集めて持っていったら、なんやら説教されて、結局もらったのが30円でした。まぁ人の土地に入って持ってきた物ですから、いけなかったんでしょう。30円は多分罰金を引いた額だったんでしょう。

町内自治会で集めたものはきちんと資源として再生されてるのでしょうかねぇ。ペットボトルは、実はほとんど燃やしているのだとかいう話も聞きますが、どうなんでしょうか。資源ゴミの行く末を市のHPかなんかできちんと報告してほしいと思いますね。

フィレンツェの落書き「事件」

2008年07月03日 11時39分43秒 | 音楽系
フィレンツェの落書きに対する厳罰は、彼の地ではむしろ驚きをもって見られているようです。イタリアでは落書きがいっぱいありますから、あのくらいで厳罰にしてたら、残りはどうするんだ、って感じですね。

確かにヨーロッパでは落書きが多いと思います。ローカル列車の落書きは多いし、窓ガラスのスクラッチなんか、ない窓はほとんどない、という列車も。中には車内の壁にスプレイで落書きなんてのもありました。日本の新幹線への落書きもニュースでやってましたが、別の見方をすると鉄道車両への落書きが少ないからあれだけの報道になったとも言えます。もっともドイツ特急ICEに落書きされているのは見たことはありませんでしたが。


バーゼル駅付近の落書き

これらの落書き「事件」からすると、日本人のモラルも随分落ちたものだと思いますが、ヨーロッパにおける反応は、逆に日本はまだ随分ましだということを垣間見せてくれたような感じがします。

このあたりは私たち日本人はまだまだ誇りに思っていいことだと思うんですが、欧米崇拝+自虐的視点の人が多い日本ではなかなかそうはいないかも知れません。自分たちのいいとろころは誇りを持ち、いけないところは素直に認めて直していくという姿勢が必要ですが、欧米崇拝+自虐的視点はそういう眼を曇らせてしまうので残念です。

大掃除

2008年07月02日 13時17分34秒 | 日々のこと
娘が間違えて送ってきたものを整理しているうちに、ふと思いついてレッスン室の大掃除をやり始めました。そういえば、自分が座る周りをちょいちょいと掃除することはあっても、全面的大掃除はここしばらくしていませんですねぇ。いったいいつからやってないんでしょ?(笑)

まず手始めは上部のチリ落としですね。西側の壁面は上まで本だなですが、上の方のチリ落としをしましたが、意外にもここのチリは大変少ない。チリは上から下に落ちるということなのでしょう。

そのあとは置いてあるものを移動させながら、掃除機できれいにしていきました。今日は目に見えてない部分もきれいにするぞ!!でも、なんせ物の多い部屋ですので、これが結構大変です。何もない部屋であれば、ものの5分もあればいいんですけどねぇ。

掃除機で一応きれいにしたんですが、何となく床がきれいではありません。そこで全面雑巾がけをすることに。普段掃除しないくせに、やりだすと結構細かいところまでやってしまうんですよねぇ。



でも掃除が終わるとなんとなく部屋の空気が違います。今日は暑かったので、汗だくになりましたが、やった効果はありましたね。これからは気持ちを入れ替えて毎週掃除をしよう、と思ってはみましたが、さて?