トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

TRIO製TS-770エンコーダー修理

2015-05-01 12:30:48 | アマチュア無線

 TRIO製TS-770(144/430MHzオールモード)トランシーバーを愛用しているが、当初(ジャンク扱い品の落札)から、周波数可変の低い側(左回転)がスムーズに変化(早く回すと、逆に周波数が高くなる)せず、ゆっくり回しながら使用していた。

ゴールデンウィークでたっぷり時間が出来たことから、分解して確認することにした。
(全体の回路図はTRIOのサイトからダウンロード出来るが、エンコーダーとデジタル部分はブラックボックスになっている。)
上下カバーを外し、表面パネルの左右固定皿ねじ4個を外すことで、パネルが外れる。配線がぎっしりなので、注意を要する。
ダイヤルはロータリーエンコーダー式になっており、ダイヤルつまみの6角穴付きねじを緩めて外し、見えたねじを外す。更にシャフトのナットと座金を外すことにより、エンコーダー部分が外れる。
エンコーダーの円盤は2重になっており、検出は赤色LED×3個とフォトトランジスタ(NEC製PH102と思われる)×3個で行っている。

まずは、フォトトランジスタの基板を外して、単体で動作確認する。
コモン端子に10kΩをシリーズに入れ+5Vを加え、フォトトランジスタのコレクタ波形をオシロで観測。赤色LEDを近づけた時と暗くしたときの変化を見る。
すると1個が反応しなかった。(写真の×印部)

手持ちPH102(以前は秋月から購入出来たが、今は無くなっており、特性的にはNJL7502Lが使えるかもしれない)が有ったので3個共交換する。これで全て変化OKとなった。
LED側も劣化が考えられるので超高輝度タイプに交換したのだが、これは失敗だった。明る過ぎて受光側での変化が少なく検出出来なくなるためだ。なので手持ちの標準品に交換した。

出力端子、左から+5V、0V、パルス、パルス、パルス、0V、5V、8.2Vの電圧となった。
基板にはLM358(PO-AMP)と4049(Hex Buffer)しか使われていないので、単なるパルス発生・整形を行っているだけの様だ。
本体と接続するが、やはり、マイナス側の変化がおかしい。基板に半固定抵抗が3個有り、これを相互調整すると逆転現象になったりするが、+-がどちらも正常になることがない。
なので、もう1度、最初あった位置に戻す。
円盤外側スリットを2個の素子で正転/逆転のパルスが半サイクルずれる必要があるので、基板の長穴側取り付けをずらしながら最良点を見つける。
最初、基板が中央部で斜めに切れていたので、単に割れてしまったのかと思っていたが、この微調整用に分割されているのが分かった。

エンコーダー部を取り付け直すのだが、ダイヤルの重さ可変のレバーをパネル側レバー裏のスリットに合わせるのと、FM-CHにしたときラチェット動作する様にラック&ピニオンの位置を合わせる必要がある。
ところがFM-CHにしたときダイヤルでCHが変わるはずだが、これが動作しない。まあ、使うことも無いので目をつぶることにする。

コメント
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