古い漫画が好きだなんて言って、この人をまったく知らなかったということに
「スイマセンデシタ!」という気分です。
たてつづけに買う漫画集、一つを開けばまた一つと、同じ線のはずなのに
まったく違う表情、しっとりとした姿を描けるいっぽうで、線を減らして
気の抜けた四コマ漫画やおいろけナンセンスをさらっと描いてみせながら、
どの作品にも透徹している「かつまたすすむ」という人がわからない。
それこそ本人えがく、目のまんまるでひょうひょうとした狸のように、
いたずらっぽいが温かい表情の線なのです。
雑誌「ガロ」にいた他の作家よりもクセの少ない素直な、ある意味で単純な
線なのですが、単行本『木菟講談』の南伸坊の解説に
『
勝又さんのマンガには、ごく時折、ひどく美しいシーンが、
唐突に挿入されていて、たとえば四コママンガのオイロケ話の中にも、
それは登場する。
』
とあるように、コマひとつだけではっと吸い寄せるような力があるのは確か。
「木菟講談」の裏表紙の三日月にとまるみみずくの、頭だけねむたげな狸のものと
すげかえたへんな生き物の、かったるそうな表情だけでもとてつもないなあと
魅力に混乱し続けっぱなしです。
「スイマセンデシタ!」という気分です。
たてつづけに買う漫画集、一つを開けばまた一つと、同じ線のはずなのに
まったく違う表情、しっとりとした姿を描けるいっぽうで、線を減らして
気の抜けた四コマ漫画やおいろけナンセンスをさらっと描いてみせながら、
どの作品にも透徹している「かつまたすすむ」という人がわからない。
それこそ本人えがく、目のまんまるでひょうひょうとした狸のように、
いたずらっぽいが温かい表情の線なのです。
雑誌「ガロ」にいた他の作家よりもクセの少ない素直な、ある意味で単純な
線なのですが、単行本『木菟講談』の南伸坊の解説に
『
勝又さんのマンガには、ごく時折、ひどく美しいシーンが、
唐突に挿入されていて、たとえば四コママンガのオイロケ話の中にも、
それは登場する。
』
とあるように、コマひとつだけではっと吸い寄せるような力があるのは確か。
「木菟講談」の裏表紙の三日月にとまるみみずくの、頭だけねむたげな狸のものと
すげかえたへんな生き物の、かったるそうな表情だけでもとてつもないなあと
魅力に混乱し続けっぱなしです。
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