税金の使い方についてこんな意見があります。
税の使い方を民間に決めさせた方が効率いい
公が民間より効率良く出来た事なんてほとんど無い
道州制に変えて、地域別で税率変えて減税競争するまで日本には住所を置きたくない
税の使い方が納得できないのは、有権者が選んだ議員が決めたからで、これも 「民意」です。
ただ、ここで言われている民に決めさせればいいという民は企業で
私には、これは、大多数の国民の意見というより、公の事業をお仕事で受ける企業の立場からの意見のように思います。
企業は株主の意向で動いています。
企業がやれば、株主利益のためにやることになるので、その分、私たちの税金から、株主利益が使われることになります。
今も、これまでも、企業にお願いしていることは、ありましたが、一定の範囲の中で行われてきましたし、今のその枠組みで行われていることもあります。
建設工事は、入札で、行政が決めた仕様=基準・質で工事を行った場合に一番安くできると手を挙げた企業が担ってきました。
ところが、最近は、仕様を定めず、「こんなもの」という抽象的であいまいなプロポーザルが増えています。
しかもプロポーザルに変わったら、受注する企業が
地元の企業から、誰もが知っているような大きな企業に、変わってきています。
公は非効率と言いますが、企業は、非効率で利益のあがらない公共分野には参入してこなかったのです。
ですから、民間企業が公共分野に参入する場合には、
かならず、売り上げを「担保するしくみ」を作ってあげます。
保育や介護の分野なら、税金で単価を決めて、補助されていますし
公の施設の維持管理の場合には、
・委託なら、1年間いくらという金額が、利用するしないに関わらず、予め約束してから、お願いしています。
結果として、それまで公がやっていて、民(間企業)に変わり
民営化で、厳密に、安くなったという話を大田区で聞いたことがありません。
図書館が一見安くなったように見えたので、調べたら、図書館の維持管理と、本の購入代を分けていました。
ですから、全体では、安くなっていませんでした。
民間の効率性が発揮されるのは、受けた企業が、人件費や維持管理費=エレベーターの管理会社の選び方や、お掃除の仕方や、軽微な修繕の仕方などで「工夫」して、コストを削減し、それを、利益や内部留保や事業への投資に回すときで、
効率的に運営されたので、行政がコスト削減できて、税金が安くなったという話も聞いたことがありません。
そのうえ、
公だと、人件費は、過度に安くならないしくみで担ってきていましたが(昨今は変わってきている)、
民間企業だと、合法であれば、どう雇っても構いませんから、最低賃金で雇うことも可能です。
しかも、
公では、絶対にないコストが民間企業の場合には、あります。
それが、
利益剰余金
最初の方でも言いましたが、民間企業は、株主利益のための経済システムだからです。
私たちの税金で担う、言ってみれば、取りはぐれの無い仕事ができるのが、民営化ということです。
大田区も、物価高でも、いち早く、公定価格などを改定し、物価高に対応しています。
そう聞けば、行政からの仕事をやってみたいと思う方も多いのではないでしょうか。
良く聞かれる冒頭の意見は、公の仕事を受注して、利益を拡大したい企業の機関投資家と言われるような、大株主の意見のように感じます。