いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

日本の未来像。 image of future in japan

2018-09-15 20:27:26 | 日記
 (1)自民党総裁選は討論会がいくつか開催された。石破茂議員は「企業の稼ぎの中から労働者に回るお金の割合が43年ぶりに低水準になった」(報道)として個人所得を10年間で3~5割伸ばすと表明した。

 企業の内部留保が増え続ける中で、安倍首相は企業に3%程度の賃上げを要請してきたが実質賃金は目減りもみられて、将来に不安を抱える国民の消費動向にはつながっていない。
 わずかに今夏の猛暑の影響で家電、飲料、冷凍食品分野で需要の伸びがみられGDPをプラスに押し上げた。

 (2)自民党総裁選は安倍首相が国会議員の8割程度を押えて、残り態度保留議員を含めて2割弱が石破議員支持という情勢分析で、石破議員が党員票でどこまで支持を集められるのか厳しい立場にある。

 今回から議員票と党員票が同じ1票として集計されて、石破議員とすれば前々回総裁選で党員票の55%の支持を獲得した経験に期待したいところだろう。
 討論会では個人所得を10年間で3~5割伸ばすと主張しているので、仮に党員票の大幅な支持を受けて総裁選で当選すれば3期総裁、首相を続ける意向、意思があるということだ。

 (3)そこで仮にそうなって自民党総裁になって、まず国会の首相指名にあたって自民党の安倍支持の8割の国会議員が石破総裁(仮定ー以下同じ)に投票する必要があり、自民党としてもそうせざるを得ないことになるがもちろんスンナリとはそうはいかない。

 安倍支持の8割の国会議員が黙って石破支持に回ることは考えにくいので、政策、人事で主導権を握って石破総裁に足かせをかけるのは順当な手段だ。

 (4)そうなれば石破総裁は自民党内に多数の党内野党を抱えて政権運営は容易ではない。今の段階で個人所得を10年間で3~5割伸ばすといわれても、どういう手法で手段でそうなるのかわからない。

 石破さんは「地方の中小企業や農林水産業を伸ばしていく」といっているが、人口減少時代を迎えて中小企業や地場産業は人手不足が見込まれて、外国からの労働力依存も高くなり個人所得の3~5割増は相当に期待感頼みの机上論に映る。

 (5)人口減少、地方過疎化時代を迎えて、地方の道州制導入など行政機構改革に両候補とも言及していないのは不十分だ。50年には現在の地方自治体の半分は消滅するというデータ分析もあり、地方の中小企業、地場産業を伸ばしていくだけでは解決する問題ではない、

 これまで国の過保護政策できたもともと潜在能力の高い日本農業をどう自立させて国際競争力をつけるのか、経済の構造改革を大胆に実行することも人口減少、地方過疎化時代の大きな課題、問題だ。

 (6)石破議員が党員票を多数獲得した場合の仮想情勢を書いたが、今回はそういう党員の現体制反発も期待できずに、安倍首相の国会議員8割獲得の影響力は政権安定、政策実行力に向けて大きいだろう。

 石破議員としては3年後の総裁選目指しての安倍首相との違いをみせる討論会であり、現状の課題、問題から日本の未来像(image of future in japan)を描いてほしいところだ。

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