いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

参院選後。 after the house of councilors election

2019-07-18 19:37:01 | 日記
 (1)参議院議員の任期は当選すると6年保障されるので、じっくり政策課題に取り組んで国民のために働いてもらい、政局とは一線を画すということが求められる。
 近年は全国比例区での集票力狙いで有名人、知名人、芸能人の候補者が目につき、政権選択選挙でないとして人気投票の様相もみられた。

 有名人、知名人の続く東京都知事での相次ぐ不祥事、失敗もあってか、今回の参院選ではあまり有名人、知名人の擁立、立候補を目にしなくなった。

 (2)それと直接関係はないとみられるが、今年の参院選は老後2000万円年金問題、改憲、消費税10%引き上げと重い政策課題が浮上して、候補者も考え、主張、論点を明確にする説明力が問われてやはりこれが立候補には重い責任となる参院選でもある。

 また、安倍1強時代のなかで与党自民党と野党の支持率が大きく開いて与野党がきっ抗する可能性もなく、改憲勢力3分の2維持が焦点になるなど安倍首相が党規約を改正して総裁3選を果して最初の国政選挙であり、今回の参院選は安倍政権、政治の信任投票という意味合いも強い。

 (3)かっては与党自民党系が同一選挙区で複数立候補して共倒れにより野党が勢力を伸ばしたこともあったが、今年の参院選はすべての1人区で野党候補1本化がはかられたが立憲民主党と国民民主党がそれぞれの党候補者中心に応援に回り全野党共闘、協力関係が一体化していない中間分析もあり、野党は1人区では善戦は見られるが(報道)改憲勢力3分の2維持はむずかしい程度で大勢には影響はないというのが一般的な見方だ。

 (4)政局は早くも9月前半の内閣改造、党役員人事の話題も出て参院選後に移っており、安倍首相としてはこちらの方がむずかしい対応に迫られそうだ。
 仮に改憲勢力3分の2維持が不可能になれば安倍首相が目指す20年改憲はまず不可能になり、10月消費税10%引き上げによる国民の反発、反対、消費動向の低迷によっては政局は一気に安倍以後に向けて動き、自民党内の合従連衡が進む可能性もある。

 安倍首相としてはそのための9月前半の内閣改造、党役員人事で求心力を維持したい意向なのだろう。

 (5)今回の参院選で野党の大躍進はないので、それが安倍政権によっては救いでもあるが、さすがに安倍4選に向けた動きは収まり、改憲機運も遠のくことが考えられる。
 消費税10%引き上げの複雑な軽減税率で市場の混乱は考えられて、安倍政権への風当たりも厳しくなるだろう。

 トランプ大統領が来年の再選を目指して日米通商協議で日本に対して輸出規制、輸入拡大、関税強化を強く迫ってくることが考えられて、日本経済、国民生活にも影響が考えられて不安定なリスク社会を迎えることが考えられる。

 (6)今年後半の日本社会は参院選を境にして10月の消費税10%引き上げで影を落として減速傾向を強め、明るい材料は見当たらない。
 9月の内閣改造で問題閣僚が出てこないことを願うばかりで、野党としても口先だけでない対案政策論争で国民に存在感を示さなければ政治は変わらない。

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