続き…

2012-05-08 06:19:17 | うらけん
そんなに興奮してないのに、字数制限で書ききれませんでした…。


で、最後は、やはりこの人が出なかったら100%蜷川作品を観なかったと断言できるくらい、今日の観劇を待ちに待った浦井君の出演。

まさかの「薔薇&サム」のシャルルもどきが登場した時は驚いた。まさかあれを蜷川さんが許したとはね~。ま、勝村さんが許されたんだからこれも許されて当然なんですが、時の流れを感じる。一瞬驚いたけど面白かった。勝村さんのツッコミも良かったし(笑)

正直なところ、あのシャルルキャラの登場で本命キャラに一抹の不安がよぎったんですが、そこは全く問題なかったです。完全に別人で登場でした。ただ…何故か無意味に露出狂な点が気になったんですが…、野生味を出そうとしたのか…?女性ファンには嬉しいだろうけど、私にはただの露出狂にしか見えなかったm(__)m

ま、それはよしとして、三の線でなかっただけ本当に良かった。しのぶさんのお兄ちゃんの役だから三の線になりがちな役ではありましたが、しっかり二の線を保ててました。声の出し方も努力してたし。ただ感情に重きを置いていたせいか、台詞が流れるとこがあったね。いつもなら滑舌の良い浦井君にしては珍しい光景やったけど、しっかり蜷川演出に食らい付こうとしていた証拠やろね。ただ見せ方がな…。頑張ってるねんけどやはり地味になるねんな。同じ線の細い窪塚君の方が数倍存在感があるねんな。目力か…?これからの課題はやはり見せ方やな。

出番は少ないと思っていたけど、ラストの大団円に入れる役でしかも王子様という役を貰えて本当に良かったと思う。しかもしのぶさんとの絡みもあって、両方のファンにとっては嬉しい絡みです。

しのぶさんのお兄ちゃんの役やもんな。マジ映画ではあり得ない設定やもんな。これぞ、舞台マジック、兄妹に見えるから不思議。

これからも蜷川作品の常連になるように頑張ってください!

浦井君としのぶさんのお陰で蜷川シンベリン存分に楽しませてもらいました。蜷川作品は…またお二人が出るなら観ます(笑)

ロンドン公演の成功を心よりお祈りしてます!

今日のまとめ:本当は今日千秋楽を観る予定だったのですが、まさかの職場の発表会と重なり…、日程が分かった時にはチケット完売だったので、「シンベリン」をとるか発表会をとるかギリギリまで悩んでいたんですが、まさかのチケットの神様降臨で前楽を観ることが出来ました。

これを観なかったらこの一年ずっと後悔してたと思うので、本当神様に感謝です。ありがとうございますm(__)m

今日の千秋楽の観劇は友達にお願いしました。以前とんちゃんのコンサートに代わりに行ってくれた方なので、感想が楽しみです。


あ~、なんだかんだで宙組観てないな…。もう観る日ないよ。千秋楽は正直諦めてます。だってバウホール鑑賞がないからね(涙)それでも並びますけどね。さて私にジュピターは降臨するかな…?

追記:友達からの感想メールがきました。

しのぶさんがめちゃくちゃ可愛い!年齢不詳や!と。私がしのぶさんに惚れた理由が分かると…。

そんなこと言ったけ…?あ、昔ね。プチ追っかけしてたことがあったからね(笑)そもそも、しのぶさんのファン歴は「男女七人夏物語」からだからかなり長いよ。舞台に関してはここ十年ブランク(「スウィーニー・トッド」は除く…)がありましたが…(笑)

内容に関しては、上手くまとめてあるけど、難解な長台詞が多くてあちらの世界(お芝居)に入り込めなかったことが時々。お芝居は、やり過ぎでもいいのになぁと…。

やり過ぎでもいい???十分やり過ぎやったけどな…。

難解な長台詞…私は聞き流してました(笑)粗筋知ってから理解してなくても問題なかったし。

ただ、やり過ぎでもいい…という意見が非常に気になる…。また訊いてみます。

追記:たまたま、この記事にお越しになった方へのメッセージを書きます。

777

えっ、何の数字???うん、分からなくていいよ。決して貴方に悪い数字じゃないからね!

まだ私はこの数字に出会ったことないんよねー。パチンコやらないし…。関係ないか(笑)

追記:ここでしか書けないけど、浦井氏としのぶさんのお蔭で、長い拒否期間を経て、蜷川さんの舞台を鑑賞する機会を得ました。ありがとうございました。じゃないと、私もいつまでも意固地になって蜷川作品、亡くなるまで一作も観ることなかったかも…。


浦井氏には、もう一度、蜷川さんの作品に出て欲しかったな~。浦井氏のロミオ、ハムレット観たかったな~。これは鵜山さんに託そう!

改めて、

蜷川さんのご冥福をお祈り申し上げます。


「シンベリン」

2012-05-08 01:18:52 | うらけん
とても良かった!ラストは泣けた。

超久々の蜷川作品で、しかもシェークスピアもの。プログラムを読んで気付いたのが、蜷川さんのシェークスピアシリーズ、市村さんの「リチャード三世」と平さんの「テンペスト」だけ観てます。ま、蜷川さんの作品自体もしのぶさん主演の「欲望という名の電車」以来なのでホント約10年ぶり。

久々に観た蜷川作品の印象は…、

蜷川さん、歳をとったからか丸くなったね…。←めちゃ上から目線。ごめんなさいm(__)m

でも、実際のとこ、月日の流れは非常に感じる。まさか蜷川作品であんなに笑えるなんて昔じゃあり得ないし!灰皿を投げることで有名な人が勝村さんの下ネタで、もっと観客を笑わせるくらい派手にしろ!そんなんじゃ客は笑わん!なんて言って灰皿投げつけるとは思えないもんね(笑)

完全に役者に任せているのが分かる。自由に泳がせてるのが分かる。ま、昔からそうか…。

でも、昔と違うのは、役者の声。あんなにも統一感のない発声はなかったと思う。舞台の声とそうでない声、魂の声とそうでない声が入り乱れてる。昔は声に迫力のある役者が無名も有名も関係なく揃っていた。それが蜷川演出の最大の魅力だったんだけどね…。今は関係ない感じを受けた。

ま、技術的なことはさておき、作品的にはとてもよくできた内容でした。

改めてシェークスピア戯曲の綿密な構成に感心。野田さんの脚本のようにたくさんの伏線が最後に一つにまとまる感じが見事だと思った。全てが大団円に向けての伏線で、一つ一つがハッピーにさせる要因となって畳み掛けるとことが見事な脚本だと思った。

勧善懲悪を描きつつも、“許すこと”と“平和への祈り”そして、蜷川演出ならではの奇跡の一本松のモチーフがさらに、この「シンベリン」をこの時期にこの日本で、そしてロンドンで上演する意味を感じました。ナイス作品選びだと思いました。

ご都合主義の内容って言われるけど、私は筋が通ってると思う。確かに終わりよければ全てよし的な展開だし、まさかのジュピター降臨だし、違和感はあるかもしれないけど、ラストで泣けるならなんの問題ないやん!って思う。

一本松に限らず、源氏絵巻に水墨画、オオカミと双子のオブジェ、洞窟…と、こんなに舞台転換があるのも蜷川作品では珍しいんじゃないかな…?昔はそんなに転換しなかったと思う。その中で一番気に入ったのは、でっかい惑星。月かジュピターか分からんけど「メランコリア」を思い出した。結果的には宇宙の愛がテーマだと思うし。


で、キャストはというと…、

あまりにもメインの個性の強さに驚き。よくもまあ、こんなに揃えたもんやわ。

台詞回しも声の出し方も魂の込め方も皆バラバラで、誰から書いたらいいか分からないくらいキャラ濃かった。

一番驚いたのは窪塚君やった。舞台の声ではないねんけど、アプローチに意外性があって驚いた。チャラ男キャラでくるのかと思ったら全然違ったね。阿部ちゃんのように魂の声を出せるのに、あえてそれを封印して阿部ちゃんとの対比を強調した点に頭の回転の良さを感じてしまった。やはり蜷川さんは先見があるね。

で、前回「ピアフ」で完全ノックアウトされてしまったしのぶさん。今回は残念ながらノックアウトされませんでした。ちなみに今回はだれにもノックアウトされてません…。

ラジオで実年齢とのギャップや、綺麗なお姫様と言われることにプレッシャーを感じてたらしいけど、美輪さんも森光子さんも十代を演じてたんだから、しのぶさんなんて全然気にすることナシ。映画と違って舞台はなんでもあり。おばあちゃんを演じようとも、男の子を演じようとも罷り通る世界やねんからなんの問題ないと思う。ただ、若い声作りに意識し過ぎで声が弱かったのが気になった。男の子の時はめちゃ良かった(笑)←思い出し笑い。久々にしのぶさんのウルウル瞳を見れて懐かしかった~。昔は私もあの瞳でノックアウトされたんだもんね、「真夏の夜の夢」で…。

しのぶさんの夫役の阿部ちゃん。めちゃ蜷川作品にもってこいの魂の独白に感動。脚本的には実はイノジェンが主役と思わせる中で、やはりお前が主役だ!と思わせてくれるラスト前のあの独白はお見事でした。やはりシェークスピアの作品には必ずと言っていいほど嫉妬男が登場するね。シェークスピア自身よほどの焼きもち焼き屋さんやったんやろね(笑)



一番のお笑い担当の勝村さん。実は初めての生勝村さんなのですが、やはり舞台役者。舞台空間一人占めしてたね。でもあの下ネタはやり過ぎ。ロンドンのお客さんがあの下ネタにどん引きしやしないか心配なんだけど…。ロンドン人の反応に興味津々。ま、勝村さんじゃないとあの長時間の舞台、間が持たなかったと思う。一種の道化師の役割で見事な遊びっぷりを披露してくれてた思う。


この方の舞台を観るの「ジプシー」以来なので20年ぶりに拝見するツレちゃんこと鳳蘭さん。見事な嫌味な継母でした。ピッタリ!(笑)出番は少ないけど、他の役の会話の中で登場するから舞台にいなくても存在感を感じる。やはり宝塚のトップオブトップだけある。

ベテランの吉田さんと瑳川さんは文句なし。声の出し方から感情の乗せ方、見せ方まで流石としか言い様がないです。ラストのお二人の存在感には圧倒されました。