Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

私のJBL物語

2008年05月21日 | ピュアオーディオ

私はオーディオの最初の頃からJBLのSPを使い続けています。18才からになりますのでもう37年くらいになります。

当事(1973年)頃は、オーディオの草創期を終わって興隆期へのステップの位置にありました。

C50 その頃オーディオショップに行くとJBL パラゴンやオリンパス、ランサーL-101、L-45フレア、スタジオマスターL-200等が置いて有りました。自分が「カルチャーショック」を受けたのはこの「スタジオマスターL-200」です。

L45 ドラムスのLPが掛かっていましたがその実在感の有るエネルギーの出方に驚きました。日本のメーカー製では決して出ない「エネルギー感」ですね。(写真はL-45フレアー)

でも当事の給料は5万円/月位ですのでとてもとても本格的なJBLは買えませんでした。

L100 そこで左写真のL-100センチュリーを購入して使っていました。これでも1台16万円もしました。ペアですので32万円です。給料の半年分以上に相当します。まったく持って身分不相応なシステムでした。これに組み合わせたアンプはサンスイのAU-9500、プレーヤーがマイクロMR-711、カートリッジはグレース L-8。やっとの思い出返済が終わったのが3年後。いっぱしの「オーディオマニア」の仲間入りをしていました。しかし上には上がいるもので、その頃タンノイのレクタンGRFやクウォードESLを持っている先輩がいて、英国のサウンドの「ブリリアント」な音色の洗礼を受けてしまいました。

それからは、JBLで英国のサウンドに通じるようななめらかなサウンドも出せるようにと管球アンプにも首を突っ込んでしまいました。

この様に「初体験」を繰り返している時が楽しかったですね。何にでも興味が有って「目をキラキラさせていた」様に思います。

その頃の憧れのSPが「オリンパス」でした。渋い菱組み格子の箱を眺めているだけで「良い音がでるんだろうなあ???」と雑誌を眺めてはため息をついていました。確かセットで100万円くらいしていたと思います。(当事の給料の2年分)

まだこの頃は音の良し悪しも充分に理解していなくて、大きな音が出るのが良いSPくらいにしか思っていませんでした。今考えると情けないお話です。

その頃の国産のSPはチョッとボリュームを上げるとツィーターが飛んでいましたので、故障知らずのJBLは憧れでした。

その後30年して「オリンパス」を購入して鳴らしだしましたが、「悪戦苦闘」の2年間でした。オリジナルのままでは上手くなってくれません。LE15Aの低音は「粘る」し、#375は「殺人マシンの如く」吠えまくり、鼓膜がおかしくなるのでは?ツィーターも強烈にキリの様に突き刺してきます。10分と聴いていられませんでした。美しい菱格子の箱も箱鳴りがひどくて一時は放り出そうかとも考えましたが、蜂の巣ホーンを買ってからは「もう後戻りは出来ない」と身を死地に置いたつもりで格闘して来ました。

その気になると出来るものですね。「じゃじゃ馬のオリンパス」も自分好みのSPにしてしまいました。


電源プラグを交換して3日目

2008年05月21日 | ピュアオーディオ

今日は一日事務所にある4つのシステムのサウンドをブルックナー「ロマンティック」(ヨッフム指揮)のCDを使って聴き比べをしていました。

最初に

①SP銀箱システム(604-8G Trail仕様)+ザイカ300Bモノアンプ×2+WE310Aプリ+SD-9500(CDP)の組合せ ・・・ケーブル(オールSCR-15+SCS-34)

②SPアルテック#620Aシステム(604-8G Trail仕様)+VT-62モノアンプ×アキュC-280プリ+SD-7200(CDP)の組合せ ・・・ケーブル(オールSCR-15+SCS-34)

③SPテレフンケンRB46Trail仕様システム+KMQ8(Trail仕様)+マランツタイプTrail仕様プリ+マランツ(CDP)の組合せ ・・・ケーブル(オールSCR-15+SCS-34)

④オリンパスシステム(オールバランス伝送)

完成度の順位は④→②→①→④の順番・・・SPのサイズやアンプの力量の差ですね。

この中ではやはりオリンパスシステム以外は聴けないですね。格が5段も6段も下がります。基本的にバランス伝送が出来ていないことで質感の差が出ている。最も力の入れようも違いますので順当と言えば仕方が有りません。

意外と検討したのが④のシステム。SPの能力からすれば「とんでもないサウンド」かもしれません。

オリンパスシステムのサウンドはここでは別格です。次に力を入れてオリンパスに匹敵するサウンドを直ぐに獲得出来そうなのは②の#620Aシステム。プリを交換(IN・OUT バランス伝送対応させる為)とパワーアンプのバランス化です。(取り付けスペースがない・・・工夫が必要)。

①のシステムではザイカの300Bアンプの球を交換するか、アンプをEL34ppステレオに交換して球をムラード級にしてあげれば直ぐにオリンパスに順じる所まで行きます。

こんな事を考えながら事務所を引き上げ、自宅のシステムのサウンドを聴いて見ました。

Fi506 自宅のシステムの質感はオリンパスシステムの質感を軽く越えていますね。一聴しただけで判ります。これはまさに「プラグ交換」の威力です。・・・・困りました!!!今度はオリンパスシステムの質感を何とかせねばと思ってしまいます。

Fi505 オリンパスシステムの電源ケーブルの本数は9本。9本×5万円=45万円!!!痛いなー!!!しばらくは自宅のシステムの様子見しか出来ませんね。

アメリンクの「歌の翼に」のCDを聴きながらこの文章を書いていますが、彼女の声は「可愛いくらい」に澄み切った声なんですね。伴奏のピアノの音色も軽やかでいい響で聴こえて来ます。R・シュトラウスの「セレナード」は特に素晴らしいですね。うっとりして聴いています。