Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

私が推奨するSP

2008年05月22日 | ピュアオーディオ

JBLのL-100と共にオーディオに目覚めた20才頃、タンノイ アーデン、JBL#4343と遍歴を繰り返した20代、4343のドライブアンプ遍歴の30代、40代はCDPの遍歴でした。4343はその後マルチアンプになって50才まで使用して来ました。その時点では「音の太さ」に不満でしたが自分なりに良く調教して使い込んでいたと思っていましたが、今になって振り返ると「判っていなかったなあー」が真実のようです。

JBLの3大ホーン(HL88.89.90)のシステムを漸く作り上げた今、JBLスタジオモニターシリーズの陳腐さが良く判ります。スタジオモニターはやっぱり「検聴用」なんですね、録音の粗を探す為のSPだと思いました。

3大ホーンシステムの中で一つ厄介な組み合わせが有ります。低域をバックロードホーンにして、中域を#375+ゴールドウィングにしたシステムです。サンスイのSP-707Jシステムですが、「位相」が難しいのです。SP間の中心に立って音を出しても中心に音が有りません。聴取位置では中央に音が定位しますがいざ中間に行くと「定位」が有りません。

HL88を使ったシステムはバスレフ方式ですが上手く繋がっています。HL90のシステムもフロントロードホーン箱を使っていますので割合うまく行っているようです。

良いホーン良いドライバーの組合せだからといってそのままでは良いサウンドとは云えません。

620a1 時々お客様から「良いSPを紹介してくれ」との問合せを受けます。この場合私がお勧めするのは「アルテック #620Aモニター」です。これ一台有れば何でも基準以上のサウンドで満足させる事が出来ます。使われているユニットは604-8Gと言うユニットと専用ネットワークのみのシンプルさ。

モニターとして使われていましたがJBLのプロ用とは異なり「検聴」にしか使えないユニットとは大違いで、家庭で「音楽」を楽しむのに充分な資質を持っています。

ただオリジナルの620Aモニターでは音が粗く使い物になりません。SP内部の配線を「Trail仕様」にする事が前提です。SP端子も丈夫なものに交換します。

620a2  Trail仕様の620Aモニターはオールマイティに高水準の音質で使えます。とにかく「定位」や「位相」の問題が有りません。中域の密度はJBL#375を上回るものが有ります。低域から高域まで繋がりが良く、軽く弾む低音とボイスの中域、艶やかな高域が同時に手に入ります。

オーケストラのヴァイオリンをはじめとする弦楽器も暴れが有りません。むしろ艶やかな弦楽を奏でます。

もちろんSPスタンドはサウンドトレール、使用するケーブルはSPルシファーが前提となります。

昨年5月にお客様から譲って頂いた604-8Gを614銀箱に入れて1年間使い込んでその音の良さと潜在能力の高さを痛感しました。これがあればJBL#4343でたどり着けなかった世界がいとも簡単に手に入ります。

現在事務所の奥でこっそりと鳴らしているTrail仕様620Aモニターを専務宅に持っていく準備をしています。(本当は707Jシステムがなければ自宅に持って帰りたいのですが・・・)

専務宅のRCAフロントロードホーン(HL90)システムを事務所の方に持ってきます。これは10畳ぐらいの自宅では使いきれません。