オーディオは電気の原理と法則と自然の原理と法則にしたがっていると考えています。オーディオの基礎的技術に目を向けたのはその観点からです。
例えば音の伝わり方(伝播)は自然の法則に従っていますし、振動の伝播や整振作用も自然の法則からは逃げられません。振動の減衰モードは材質の違いも有りますが大まかには自然の法則に乗って減衰して行きます。
電気についても「オームの法則」や「フレミングの右手・左手の法則」等に従って設計や動作をしています。電気信号をSPを介して物理的な運動に変換しているので、それらの基本的能力を上げる事は、出来映えとしての「音質」に大きな影響を与えると思っています。
オーディオを「機器の交換」だけの観点で見るのは、「まぐれ」を探している事に等しいと思っています。色々な実験をする事(仮説を立てる事)でその結果が出ます。良かった場合より悪かった場合が多く出る程ノウハウは積み重ねる事が出来ます。「失敗から学ぶ」事も出来ますが、「何故良かったのか?」・「何故悪かったのか?」を考える事の方が原理・原則を学ぶ良い機会だと思います。
「良かった」には良かった理屈が有り、「悪かった」には悪かった理屈が有ります。その理屈を考えないで進歩やスキルの上達は有りません。オーディオもしかりだと思います。ただ一人で実践できる量と時間・経済状態には限りが有りますので、全てをやれる訳では有りません。