
SP端子でも音質や安定性が変わる。上の写真は1970年代に良く使われていた「ワンタッチ方式」のSP端子。アンプの出力側にもこの手のタイプが多用されていた。SPケーブルの取り付けは非常に簡単で便利なのだが、音質については疑問を呈さざるを得ない。配線の固定が甘すぎるのだ。SPケーブルを固定できない為、取り付け部が振動に弱い。振動に弱いと云う事は「伝送」も不安定と云う事。

今回SP-70の「ワンタッチ方式」のSP端子をスペンドールBC-Ⅱ用の「ネジ止め方式」に交換した。本来はフルテック製を使いたかったが、スペースが無く代替で使ったモノ。私のSPケーブルは、8mmのYラグ仕様で統一しているので、この端子間の狭さではショートの危険性が有る。

上の写真は同じワンタッチ方式でも「JBLオリジナル」。かなりしっかりしていて、ユニットに使う分は非常に確実で便利である。しかし、「ワンタッチ方式」は接触面積が無く、殆ど点で接続されている様なもので、「大容量伝送」には問題が残る。JBLは片側穴接続に対し、ALTECも似た様なワンタッチ方式を採用されているが、取り付けは貫通しているので、こちらの方がよりしっかりしている。

最終的に自分が採用しているのは、フルテックの8mmYラグ用SP端子。接触面積が大きく、ネジ止めでしっかり止められる。更に材質も伝導性の高いリン青銅板を使われている。音数やエネルギー感がまったく違って聞こえるので、このSP端子を自分は採用している。大事なSPには必ずこの端子を使う様にしている。