続きます。
さて、コロナ禍の現在です。東京女子医大の大学病院の看護師や職員400人が、夏のボーナスが貰えないと言う事で退職を希望しているそうです。
ボーナスが貰えないから辞めると言うより、大学のこれまでの対応に問題があり、夏のボーナスゼロ回答で堪忍袋の緒が切れての決断だったとの事です。
何が大学側の対応が気に喰わなかったのか。
私が先に書いた大学病院は私大です。そして東京女子医大も私大。つまり大学病院の経営に問題が在ったと推測します。私大と国公立大とでは、経営形態が全然違いますからね。
看護師達への給料が高過ぎて経営が維持できない。だから東京女子医科大学病院も、看護師や職員の早期リストラを続けていたのではないでしょうか。
ニュースで東京女子医科大学病院の看護師と思われる女性が、インタビューに応じていました。
「このコロナで手当てが減らされてしまった。寮に入ってはいるが、手取りで14万円しか残らない。その上、ボーナスがゼロでは生活が出来ない」と。
その話を聞いて、私、思いました。「生活出来るだろ」と。
私は26歳の時、東京に出て来て株の業界紙に整理記者として勤めたのですが、給料は額面で19万円台でした。そこから税金や家賃を引くと、残りは手取り11万円。
その11万円からプロパンガス代、電気代、水道代の光熱費。そして食費。もう、本当に何も残りませんよ。
ボーナスだって10ヶ月(基本給は10万円)と聞いて入社したのです。そしたら新社屋を建設すると言う事で一律10万円に減らされた。更に私が辞めてからの話ですが、発行部数の急減でボーナスは10万円も出ず、餅代(一律1万円)に変わったそうです。
これでは本当にやっていけません。結婚する人は、大抵辞めて行きました。子供が出来たら、絶対に生活出来ませんので。
私の話は約30年前の出来事ですが、バブル経済が崩壊した初期の段階です。大底の段階ではない。今より景気が良かった。それでもその金額でした。
それに比べて寮に入っていて手取り14万円って、十分生きて行けるでしょ。住居と光熱費、そして食事代がかからないのだから。
なぁーんて事を書いちゃうと看護師さん達に怒られそうですが、医療の面でもコロナ淘汰は始まると思います。
今、どの病院では患者が本当に少ない。私が糖尿病で通院しているクリニックも、通常の5分の1もいない。
当然、コロナに感染するから来ないのだと思いますが、この患者数の減少は本来の患者数の様な気がします。
病院が老人達のサロンと化していた。それがコロナで行かなくなった。ドラッグストアの薬で十分に賄える。それだけの話の様に思えてならないです。
今はまだ良いです。一番の人口のボリュームゾーンである団塊の世代が70代に突入している。今、一番病院に通院している世代です。
その団塊の世代が亡くなりだしている。10年後、20年後には大半が亡くなる。そうなると病院の経営はどうなるのだろうか。
今回のコロナで、日本の年金運用金が17兆以上消えたとの話を聞いていますが、団塊の世代が消えれば、よっぽどの事がない限り年金は出ると私は考えています。
でも、10年後、20年後は病院も介護職、老人ホームも大幅に減る。
それでなくても病院の必要性がこのコロナで低減している。「何だ、ドラッグストアの薬で十分だ」と認識した人が多く出ている。この現実を医療従事者は考えねばならないと思います。
東京女子医科大学病院を退職すると騒いでいる人達は、他の病院に勤められると甘く考えているみたいですが、そろそろ医療バブルの崩壊が始まると思います。
原資が確保出来て、東京女子医科大学病院のボーナスは出る様になったみたいですが、私が先に書いた私立の大学病院を含めて、近い将来、倒産すると私は考えます。これもコロナの淘汰です。
世の中は諸行無常。私は既に淘汰されてます。そしてこれからは多くの分野が淘汰されて行く。違う分野に乗り出さなければならない。
このコロナ禍をチャンスに変える。
このコロナ禍をチャンスに変えるために、中国は露骨な戦略行意を開始した。それを防ぎ中国経済を潰せば、中国が食んでいたパイが日本に戻って来る。
世の中は諸行無常。ここ数年で全世界が大きく変わる。コロナで変わる。日本の失われた30年が本当に終わる可能性がある。
話は変な方向に行っちゃいましたが、日本にはチャンスを掴んで欲しい。今が本当に絶好のチャンスなのだから。
ではでは。
私は別の私大病院に10年以上掛り、
二度の手術時に謝礼が必要か悩んだので(渡さず)、
国公立の方がそういう気を使わなくていいと思いましたが、
それだけではないので。
それに東京と違い、国公立病院が少ないです。
将来、どうなるんでしょうね。
それでも退職?
贅沢な(笑)
医療従事者に知っておいて貰いたいこと
あなたが病気を治すんじゃない。治すのは患者の力。
医療は治す手助けをしているだけ。お金を頂いて。
医は仁術。カネカネ言わず、患者が元気になるのが生き甲斐、とか言えないのか?(笑)
てなことで
日本が復活しますように
以前、糖尿病で教育的入院をR災病院へ行きました。ここは震災で建物に亀裂が入っており、教育入院患者と眼科の患者が一緒の部屋。
糖尿病患者は太っているから鼾をかく。明日、白内障の手術をする眼科の患者はクレーム。それで私は寝たら看護師に何度も起こされ、殆ど寝られませんでした。1日で入院を取り止めました。
この病院は大名行列はするし、看護師さんはピリピリしているし最悪でした。
次に入院したのは公務員系のK済病院。ここは看護師の労働時間は8時間と決められ、看護師さん達も和気藹々としてます。全然雰囲気が違うと感じました。
私大は補助がないとやっていけない場合が殆どですが、やはり経営を続けるのであれば、賃金の引き下げも考えるべきだと思います。
東京女子医大も当初は何とかなる発言をしていたので、ある程度、看護師をリストラしたかったのだと思います。
私の友人は警視庁に勤めていますが、芝浦の2DKの官舎に25000円で住んでいます。本来の賃貸価格なら20万円近いかも知れません。
大学病院も公務員系は宿舎も優遇されています。私大ではその水準に合わせられないと思います。
だから私大の看護師は給与や待遇に不満がある。私大は経営が成り立たない。東京女子医大も限界だったと思えます。
医療に生き甲斐を感じられないから、給与に不満を持つのでしょう。でも、有名な大学病院だから辞めたくない。それで申し合わせて退職を願い出る。
患者は蚊帳の外ですね。
給与だけでなく、色んな面で限界を迎え辞めました。過労死した医師もいるような病院でした。今、医療崩壊の定義は無いと言ってますが「患者ケアが十分にできない」というのが一応の定義だとすると、その病院はとっくの昔から医療崩壊していました。
色んな面というのは、そういう過酷な状況もそうですが、人々の傲慢さに嫌気が差したのです。保険制度のせいでサロンのように気軽に病院に来る人。休日返上で働いている医師に向かって「何で助けたんだ!」と罵声を浴びせる救急車で運ばれて来た人。じゃあ何で救急車呼んだのよ?自己管理の甘さで病気になり早く死なせてくれ〜と言う甘えた老人。病院来なければ死ねるのに。老人ホームではないので死にたい人を助けるほど病院は暇ではない。
忙しさのあまり対応が雑になる事もありましたが、こちらは医療ミスをしない事が大前提なのにホテル接客並みの対応を求めクレームをつけてくる人。病院側も患者様は神様ですとばかりに患者の言いなり。
医療訴訟も増えてきた頃で、先生達は説明に余念がありません。ほぼ治るような病気で「大丈夫」と言って安心させてあけだいけど、後々、何かあった時に訴訟に持ち込まれたら敵わないので半ば脅すような説明しかしなくなりました。
医者を尊敬しているような人がどんどん少なくなっていきましたね。お金払ってるんだから治せて当然と思う人が増えた。そりゃやりがいも無くなるのも当然です。
休日は遊ぶ気力も無く寝て終わるような医療者がいるのに、かたや高いモノ売り付けて遊び歩いて生きてる人もいる。今回のgotoなんか見たら、そりゃ働く気も失せますわ。
昨年、父親が胆嚢摘出の手術を受けました。全身麻酔から覚めたら、意識朦朧状態で暴れました。拘束器具を付けてベッドに縛り付けられました。
高齢ですので、麻酔から覚めたらそうなる可能性があるとは聞いていましたが、ここまで酷いとは思いませんでした。覚まさせる為に父のふくろはぎを思いっ切りひっぱたきましたが、全然駄目でした。
その状態がそのまま死ぬまで続く可能性もあると聞かされ、恐怖しました。そうなったら死ぬまで病院に預かって欲しいとさえ思いました。
あの時の父親を、一人二人の看護師で対応するのは無理だと思いました。狂犬と化した父は、看護師さんにも横暴な態度でしたので。私には医療の仕事はとても無理だと思いました。
病気になった不遇を医者や看護師にぶつける患者の気持ちも分かりますが、医者も看護師も人間。それを全て背負うのは無理。鬱になります。医療は永遠に完全にはならない分野だと思います。
ユースホステルでバイクで日本一周をしていた四国の元看護師さんと知り合いましたが、彼女は自分を看護師不適格者と語り、全てを吹っ切る為に日本一周の旅をしていると言ってました。
その旅で看護師にまた復帰するか、別の道を探すか答えを出したいと言ってましたが、私には彼女が理知的で素晴らしい女性に思えました。
彼女でさえ、看護師の仕事は困難なのか。
患者を人ではなく、壊れた玩具程度に考えれば悩む事も無いでしょうか、人として真剣に向き合うと心が悲鳴を上げる。
医療の仕事はどう考えてもパーフェクトには成らないと思います。患者を選び、患者数を抑制すれば多少は安定するかも知れませんが、やっぱり到達は無理だと思います。