令和3年9月29日
自民党総裁選は岸田文雄氏が勝った。
1回目の投票で党員票では人気の河野太郎氏が先行したものの予想ほど伸びず、さらに議員票では岸田、
高市早苗氏に次ぐ3位で、合計では過半数どころか岸田氏に1票差で負けてしまった。
このため議員票の割合が増える2回目の投票では岸田氏が楽勝だった。

自民党総裁選
議員と党員、変わらぬ温度差
事実上の首相選びとなった自民党総裁選で、岸田文雄前政調会長が新総裁に選出された。
1回目の投票で河野太郎規制改革担当相は党員・党友票でトップだったものの、国会議員票で3位と伸びず、トータルで2位。
国会議員票の比重が増した決選投票で、岸田氏が河野氏を大差で破った。
民意により近いとされる一般党員と国会議員との意識の乖離(かいり)、「永田町」の内側と外側の「温度差」が、総裁選で示された。
1回目の投票結果を見ると、報道各社の世論調査で「次期総裁」トップの河野氏は党員票の約44%を獲得したが、議員票は22%程度。
高市早苗前総務相(約30%)にも水をあけられ、議員の間での「不人気」ぶりを露呈した。
一方、岸田氏は議員票(38%超)を着実に伸ばすとともに、党員票(28%超)でも健闘。
1票差ではあるが、事前の予想に反して1位を占めた。
決選投票では、1回目で高市氏と野田聖子幹事長代行に投じられた議員票は、7対3の割合で、岸田、河野両氏に流れた。

もちろん各議員は、それぞれの候補の政策、主義主張、発信力、人柄、近しい人からの働き掛けなど、さまざまな要素を考慮して「次期総裁・首相」にふさわしい候補に票を投じただろう。
しかし、結果として、議員の多数意思と党員の多数意思は異なった。
「永田町の論理」が優先されたのは事実だ。
現職が不出馬のケースに限れば、党員票でトップの候補が総裁に選出されなかったのは、
安倍晋三前首相が石破茂元幹事長に決選投票で逆転勝利した2012年に続き、2回連続。
自民党が政権に復帰して8年9カ月が経過したものの、自民党の内と外の「温度差」はそのままだ。

「ノーサイド」。
岸田氏は総裁就任のあいさつで、結束を訴えた。もちろん、目前に迫る政権維持が懸かった衆院選、来年夏の参院選を控え、党内融和は重要だ。
同時に、党員票が3割弱にとどまった岸田氏には党員との対話、その先にいる国民との対話を重ねて、「温度差」を縮めることが、二つの選挙を乗り切る上で、大きな課題と言えよう。
岡山県の自民党総裁選の開票を行いました
投票率65.49%
河野太郎 6260票
岸田文雄 4106票
高市早苗 3029票
野田聖子 543票
自民党総裁選は岸田文雄氏が勝った。
1回目の投票で党員票では人気の河野太郎氏が先行したものの予想ほど伸びず、さらに議員票では岸田、
高市早苗氏に次ぐ3位で、合計では過半数どころか岸田氏に1票差で負けてしまった。
このため議員票の割合が増える2回目の投票では岸田氏が楽勝だった。

自民党総裁選
議員と党員、変わらぬ温度差
事実上の首相選びとなった自民党総裁選で、岸田文雄前政調会長が新総裁に選出された。
1回目の投票で河野太郎規制改革担当相は党員・党友票でトップだったものの、国会議員票で3位と伸びず、トータルで2位。
国会議員票の比重が増した決選投票で、岸田氏が河野氏を大差で破った。
民意により近いとされる一般党員と国会議員との意識の乖離(かいり)、「永田町」の内側と外側の「温度差」が、総裁選で示された。
1回目の投票結果を見ると、報道各社の世論調査で「次期総裁」トップの河野氏は党員票の約44%を獲得したが、議員票は22%程度。
高市早苗前総務相(約30%)にも水をあけられ、議員の間での「不人気」ぶりを露呈した。
一方、岸田氏は議員票(38%超)を着実に伸ばすとともに、党員票(28%超)でも健闘。
1票差ではあるが、事前の予想に反して1位を占めた。
決選投票では、1回目で高市氏と野田聖子幹事長代行に投じられた議員票は、7対3の割合で、岸田、河野両氏に流れた。

もちろん各議員は、それぞれの候補の政策、主義主張、発信力、人柄、近しい人からの働き掛けなど、さまざまな要素を考慮して「次期総裁・首相」にふさわしい候補に票を投じただろう。
しかし、結果として、議員の多数意思と党員の多数意思は異なった。
「永田町の論理」が優先されたのは事実だ。
現職が不出馬のケースに限れば、党員票でトップの候補が総裁に選出されなかったのは、
安倍晋三前首相が石破茂元幹事長に決選投票で逆転勝利した2012年に続き、2回連続。
自民党が政権に復帰して8年9カ月が経過したものの、自民党の内と外の「温度差」はそのままだ。

「ノーサイド」。
岸田氏は総裁就任のあいさつで、結束を訴えた。もちろん、目前に迫る政権維持が懸かった衆院選、来年夏の参院選を控え、党内融和は重要だ。
同時に、党員票が3割弱にとどまった岸田氏には党員との対話、その先にいる国民との対話を重ねて、「温度差」を縮めることが、二つの選挙を乗り切る上で、大きな課題と言えよう。
岡山県の自民党総裁選の開票を行いました
投票率65.49%
河野太郎 6260票
岸田文雄 4106票
高市早苗 3029票
野田聖子 543票