宮柊二監修ポケット版『短歌その日その日』正続(1983年)
Yちゃんにご紹介いただいたアンソロジーを入手。
テーマ別に万葉集の時代からの4000首の秀歌を収めてあります。
写真は1996年のもので、手元にあるのは初版でもっと地味です。
最近、題詠をすることが多いのですが、
古い歌を参考にするといっても、手持ちの歌集だけでは限りがあります。
「手軽な」(何万円もしないような)アンソロジーが欲しいと
思っていたので助かりました。
まえがきに「・・何びとといえども、
先人たちの恩恵を受けることなしに、
独自で自分の歌の世界を創ることはできない。
遺された先人たちの業績に接し、
『心がふるえ、かつ躍る』ような感動を
幾重にも積み重ねることによって、
しだいに自分の内部世界を深め、かつひろげていく・・」とあり、
私は今までずいぶん時間を無駄にしてきたと思いました。
「心がふるえ、かつ躍る」という体験はまだありませんが、
いろいろな歌を読むことによって、私はずいぶん自由になりました。
「これは短歌には詠めない」と思って捨てていた感動を、
先人の歌で読むことによって「ああ、こんなことも詠んでいいのだ」と
励まされ、歌にしました。
先人の歌を読むと、「短歌らしい」と私が思い込んでいる
既成概念が壊れて自由になることができます。
Yちゃん、どうもありがとう。