ノイバラ山荘

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ルーシー・リー展@国立新美術館

2010-05-21 20:36:56 | 美術
こんにちは。ノイバラです。

いきなり夏の暑さです(・ω・;A
乃木坂の国立新美術館にて「ルーシー・リー展」を観てきました。

 
六本木ミッドタウンの横を通って

新緑の国立新美術館です。

「ルーシー・リー展」

観客の9割が女性、11時頃着いたのですが、
空いていてゆっくり見られました。

イギリスで活躍した陶芸家ルーシー・リー(1902-1995)の
作品203点、ハンス・コパーとの共同制作の作品、
さらにボタンやアクセサリー、釉薬ノートなどの資料もありました。

Ⅰ.初期―ウィーン時代、Ⅱ.形成期―ロンドン時代、
Ⅲ.円熟期 に分けて展示されていて、
やはり円熟期の作品が見応えあります。

展示の仕方は分かりやすく、またショーケースがあらゆる方向から
見られる形で、作品の前から後ろから、またぐるりと回って
堪能することができました。

繊細な形と多彩な釉薬は、職人の技と豊富な知識に
裏打ちされています。


ウィーン時代は全体からみれば習作といった感じで、
釉薬の華やかさはあるものの、形が洗練されていません。

36歳でロンドンに移ってからの作品、
この時代にさまざまな変貌を遂げます。

①掻き落とし技法。
 線文花器。
掻き落としの中ではこれが1番好き。
直線を中心から無数に放射線状に引いてある作品は、
少しうるさい感じがしました。

②継ぎ足して作ることで花器の長い首など、
形のバリエーションが増えます。

③戦中戦後のボタンの制作などで、
注文に応えて作った釉薬の知識が花開きます。
 
ボタン、アクセサリーの数々。金属の光沢。
 
丸文鉢。模様がかわいいです♪

70歳からの作品が円熟期の作品として展示されていました。
これがすばらしい!

  ピンク線文鉢。
器の縁の揺れるような感じがいいです。
ピンクがきれい。縁のブロンズ色の光沢がすてき。

 青釉鉢。

  
緑、黄色、白など色もさまざま。


華やかなのが彼女の特徴なのでしようが、私は茶釉が好きです。

1番好きなのはこのスパイラル文花器。
宇宙的な感じがします。

映像コーナーではルーシーの制作風景が見られます。
花器の長い首をろくろを回しながら継ぐ様子。
釉薬をお料理の材料を混ぜるようにボウルでかき混ぜる様子。
焼成は1度。
よく乾燥させて、色化粧ほどこし細工をしてまた乾燥させ、
施釉し、焼成するのだそうです。
焼成は電気窯、縦型で、ルーシーは上半身を窯の中に乗り出して
窯出しをしていて、底の方を出すときにはスタッフに
足を押さえてもらっていました。

カタログ(2500円)は写真が良かったし、作品数が多く、
解説もよかったので買いました。

遅い昼食です。

地下1階「カフェテリア・カレ」で、
牛肉のトマト煮込み(600円)。
ボリュームがあって美味しかったです。

 
六本木ミッドタウンに移動して
 
3階「IDEE CAFE」でアイスカフェラテ(350円)。

暑くて疲れたので、どこにも寄り道せずに帰りました。