今年の新春の高校サッカーは、野洲高校の優勝で幕を閉じました。残念ながら、私は決勝戦はダイジェストでした見ていないのですが、野洲高校対修徳の試合はゆっくりTVで見ることが出来ました。激戦区の東京代表でもある修徳は戦術的な試合をしていましたが、一対一の場面でことごとく野洲に競り負けていたのが意外でした。なにより、修徳の選手が戸惑いを見せていたのが驚きでしたね。
近年、高校サッカーは優勝高が5校程度に狭まっているのが特徴で、その戦い方も次第に均質化している感がありました。選手間のレベル差が狭まったというか、超高校級の選手を見出すことは、まずなくなりました。これは良い選手をJリーグ・ユースに取られているからでもあるのですが、以前よりプレーの仕方そのものが向上した結果、似たようなプレーが増えた感があります。
ところが、野洲高校のサッカーは一味違っていました。魅せるプレーとでもいうのか、独創的なプレーが他のチームより格段に多いのが特徴でした。昔なら監督から「遊ぶな!」と叱られるようなトリッキーなプレーが平然と行われていたのには驚きました。練習ならいざ知らず、試合中にするプレーとは思えないくらいです。しかも、それは単独ではなく、連携して出来ていたところを観ると、普段からしているのでしょうね。
いずれにせよ、今回の野洲高校の優勝は、もしかしたら戦術や組織に縛られがちな高校サッカーに新風を吹き込んだかもしれません