ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

審査の義務と責任

2006-01-24 09:34:51 | 社会・政治・一般

もう忘れてしまった方も多かろうと思いますが、数年前世間を騒がせた三菱自動車の不正リコール事件。今回の姉歯建築士の不正設計と似たような構造があるのではと、思わずにいられません。

姉歯の件も、ここ数日のライブドア騒ぎで報道が半減しています。現在はヒューザーの社長が話題の中心にいるようですが、忘れて欲しくないのが、不正設計を適正と「お墨付き」を与えた審査機関や地方自治体の問題です。いったい全体、何のための審査なのか?意味のある審査なのか?もし意義ある審査だと言うなら、当然今回の不正建築不動産に対して何らかの責任は当然あるはずです。

真の被害者である不正建築不動産の購入者たちが、国や自治体に補償を求めるのは、ある意味当然なのです。審査という権限を行使する以上、それにともなう義務は当然にあるでしょうに。

数年前、三菱自動車の不正が発覚した際、同様のことをTVの生放送で述べた自動車評論家がいます。
新車を発表する前に義務付けられた運輸省の検査、ユーザーに義務付けられた車検制度。これがありながら、三菱自動車の不正を見抜けなかった責任はどうするのだ!補償する義務が、国にはあるのではないか!

この発言をしてしまったがゆえに、TVから追放されたのが、自動車評論家として著名な「三本和彦」氏です。長年、辛口の自動車評論でならした彼ですが、車検制度に噛み付いた発言には、相当な抗議があったらしく、以後番組を降ろされ、出演の機会は奪われたそうです。

抗議をしたのは誰か?まあ、一般の車ユーザーではないでしょうね。なにより、そのような圧力に屈したマスコミの意地のなさが情けない。

今回のライブドア騒ぎで、一番ホッとしているのは、各審査機関や地方自治体の審査担当者たちではないでしょうかねえ・・・。でも、審査って本当に必要なの?

コメント (2)
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