今朝、TVのニュースで飛び込んできた、ライブドアに対する強制調査の報を聞いて、最初に思い浮かんだ言葉が「意趣返し」でした。
昨年のニッポン放送株買収時に、証券取引法に規定されていない時間外取引を行い、金融庁幹部から「適法だが、脱法行為」と言われたライブドアの投資手法。証取法の不備といえば、そのとおりなのですが、私は当時この買収劇を傍観しながら、堀江社長は虎の尾を踏んだと見ていました。
おそらく堀江社長の行為に、憤懣やるかたなかったのはニッポン放送やフジTVだけではなく、金融庁及び証券取引委員会の面々であったと思います。ライブドアの行為は、違法とはいえないまでも、証券取引法の立法趣旨を踏みにじる行為であったのは、間違いないところです。
それゆえ、霞ヶ関界隈の行政府の面々は、堀江社長の言動に苦々しい思いをしていたはずなのです。「泣く子と地頭には敵わぬ」と昔から言いますが、現代の日本でも行政府を敵にまわす行為は、極めて危険であるのは、やはり常識なのです。
今回の告発を誰が主導したかは知りませんが、ライブドアの過去の投資の履歴を丹念に洗い出し、今回の違法行為を見つけ出したのでしょうね。その執念深さは、今も昔も変わらぬ官僚の怨念の深さを物語っていると思います。
とはいえ、まだ有罪と確定したわけではありません。年数をかけて無罪を勝ち取る可能性も残っていますが、株価を経営の根幹においていたライブドアにとっては、かなりの重荷になるのは間違いないところだと考えざる得ません。