かれこれ20年ほど、朝食はいつもパン。十代の頃は、それほどパンばかりではなかったと思う。だから多分2年近い入院生活の影響だと思う。
入院中の半分くらいは、減塩食だった。これがまた美味しくない。誤解されると困るのだが、私は普段食べ物に美味い、不味いは殆ど口にしない。それどころか、出されたものは残さず食べるよう躾けられた人間である。貧乏であった頃は、満腹であることが幸福だと思っていたくらいである。
しかし、減塩食はその私をして、普通の食事に郷愁を感じさせるほど、美味しくはなかった。なかでも不満だったのがパンだ。実はパンというやつは、意外に塩分を多く含む。これに塩分が含まれたマーガリンやバターを塗るのだから、塩分制限を受けている身には辛い。そこで減塩パンであり、減塩バターなのだが、これが美味しくない。
そのせいか、塩分制限が解除されてから、妙に美味しい食事にこだわるようになった。完治する可能性の低い難病だから、いつかは再発すると思う。多分、また制限食を食べねばならぬ日が来ると思う。
だからこそ、病気が小康状態の今こそ、美味しい食事が食べたい。少しばかり高くとも、美味しいパンがいい。マーガリンだって美味しいものがいい。そんな私がこの一年ほど気に入っているのが「帝国ホテルのマーガリン」。近所のスーパーで売っていたのを試しに買ってみたのだが、思いのほか美味しく、愛用している。
好きなものを、好きな時に、好きなだけ食べられるって、とっても幸せなことだと思います。ただ・・・体重増加には注意だわな(苦笑)。