ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

プロレスってさ 坂口征二

2006-06-10 15:45:33 | スポーツ
最近、TVのCM等で時々見かける、凛々しい顔つきのお兄ちゃんが、あの坂口征二の息子さんだと知って驚いた。

プロレスラー坂口征二、柔道日本一の実績を引っさげ、旧・日本プロレスにてデビュー。その後猪木の新日本プロレスに移り、長いこと中堅レスラーとして、また外人レスラーのお目付け番として活躍されたかたです。

195cmの長身と、柔道で鍛え上げた強靭な身体が魅力で、私は一時期猪木より強いのでは、と思っていたくらいです。当時年に一回だけ、坂口と猪木の60分3本勝負が行われていました。この試合が凄かった。中味がめちゃくちゃに濃い試合でした。豪腕無双な坂口の攻めを、受身の天才、猪木が受け切り返す。どちらが勝ったか、思い出せないほど強烈な試合をしていました。

この年に一度の勝負は、猪木がIWGPというイベントを始めた頃には中止されてました。今にして思うと、猪木が実力の衰えを感じたことが、中止の理由だった気がします。そう、猪木はIWGPを始める前の方が強かった。若い頃の猪木は受身が抜群に上手く、いくら坂口が攻めても、それを必ず切り返していた印象があります。

一方、坂口はIWGPの頃から裏方に回る姿勢を見せていた。人間的に実直だった坂口は、プロモーター筋からの信頼が厚く、専務だった新間寿と並んで運営面で新日本プロレスの全盛期を支えていたようです。

仕事としてのプロレスと割り切っていたはずの坂口でしたが、それだけに安易なプロレス否定には強烈な反感を示したものです。前田や佐山(タイガーマスク)、藤原、高田、山崎といった旧・UWF勢が新日本プロレスに戻ってきた時、彼らとのプロレスを拒否したのが坂口でした。

柔道日本一の坂口からすれば、格闘技志向のUWFでさえ、プロレスの亜流に過ぎないと見えたのでしょう。UWFのアンチ・プロレスの姿勢に一番反感を示した坂口は、戻ってきた前田たちとプロレスを演じることを拒否した。

藤原のアキレス腱固めを、いとも簡単に振りほどき、前田をリングロープに押し付けて何もさせず、軽量の高田、山崎らを振り飛ばして、見せ場を作ることさえ嫌がった。格闘技路線を売りにしていたUWF勢は、冷たく怒る坂口相手には何も出来なかった。

後年、引退した外人レスラーたちの手記を読むと、大半の外人レスラーは猪木よりも、坂口の強さを述べているものが多い。興行中に問題を起こした外人レスラーを処理する裏方の仕事をしていた坂口は、やはり本当の実力者だったようです。

ところで件の息子さん、坂口ケンジというそうですが、ありゃ美人の誉れの高かった奥様似ですね。親父と比べると線が細い。少なくともプロレス向きじゃないねえ~
コメント (2)
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