食事などを奢るという風習は、国により、地域により違いがあり、なかなかに興味深い。
隣の韓国では、年長者が年下の者に奢るのが常識だそうだ。中華圏の国では一家の長、または一族の長が奢るのが普通らしい。もっとも私のみたところ、奢るというより、面倒をみるといった面が強い気がする。
アジア圏以外ではどうか。あまり詳しくないのだが、個人主義がベースにある西欧では、接待は別にしても、個人間ではほとんど聞かない。ただしパーティによる御もてなし等の習慣があり、これも奢りの一つの形かもしれない。
一方、中東やアフリカ、中央アジアなどの気候、環境の厳しい地域では、奢るというより、来訪者をもてなす意味合いのほうが強いようだ。
奢られるのが嫌だという人は少ないと思う。しかし、下心が透けて見える奢りだと気後れすることもある。そうでなければ奢ってもらうと、なんとなく得した気分になる。また、奢る側になると、偉くなった気分になることもある。もっとも親しい友人同士だと、奢りは却って水臭い気がして、割り勘の方が気楽なのも事実。まことに興味深い風習だと思う。
ところで表題の作品は、漫画雑誌の名物編集者と漫画家が著名人と食事をして、その代金を巡って「じゃんけん」で負けた人が払うという、なんとも無茶な企画を漫画化したものです。
インタビュー慣れした著名人たちも、この食事の代金を賭けての「じゃんけん」というのは、かなり珍しいようで、素顔というか本音の部分が覗けて大変に面白い読み物となっています。この一点をとってみても、この企画は大成功と言えるでしょう。著名人の方々は、なかなか本音や素顔を見せてくれることはありませんからね。また漫画によるインタビューという形は、漫画家の主観により表現がデフォルメしているため、非常に分かりやすくまとまっているのも特徴ですね。
漫画家の現代洋子は、それほど人気のある人ではないが、大人の女性だけにしっかりと著名人たちを上手く漫画で表現しており、あらためて漫画の可能性を再確認させてくれました。似顔絵の上手い人なら他にもいると思うが、それだけでは漫画は面白くない。人生経験の積み重ねにより磨かれた感性あってこそ、描けるもの、感じ取れるものって必ずありますからね。多分・・・十代の若い漫画家では無理でしょう。
隣の韓国では、年長者が年下の者に奢るのが常識だそうだ。中華圏の国では一家の長、または一族の長が奢るのが普通らしい。もっとも私のみたところ、奢るというより、面倒をみるといった面が強い気がする。
アジア圏以外ではどうか。あまり詳しくないのだが、個人主義がベースにある西欧では、接待は別にしても、個人間ではほとんど聞かない。ただしパーティによる御もてなし等の習慣があり、これも奢りの一つの形かもしれない。
一方、中東やアフリカ、中央アジアなどの気候、環境の厳しい地域では、奢るというより、来訪者をもてなす意味合いのほうが強いようだ。
奢られるのが嫌だという人は少ないと思う。しかし、下心が透けて見える奢りだと気後れすることもある。そうでなければ奢ってもらうと、なんとなく得した気分になる。また、奢る側になると、偉くなった気分になることもある。もっとも親しい友人同士だと、奢りは却って水臭い気がして、割り勘の方が気楽なのも事実。まことに興味深い風習だと思う。
ところで表題の作品は、漫画雑誌の名物編集者と漫画家が著名人と食事をして、その代金を巡って「じゃんけん」で負けた人が払うという、なんとも無茶な企画を漫画化したものです。
インタビュー慣れした著名人たちも、この食事の代金を賭けての「じゃんけん」というのは、かなり珍しいようで、素顔というか本音の部分が覗けて大変に面白い読み物となっています。この一点をとってみても、この企画は大成功と言えるでしょう。著名人の方々は、なかなか本音や素顔を見せてくれることはありませんからね。また漫画によるインタビューという形は、漫画家の主観により表現がデフォルメしているため、非常に分かりやすくまとまっているのも特徴ですね。
漫画家の現代洋子は、それほど人気のある人ではないが、大人の女性だけにしっかりと著名人たちを上手く漫画で表現しており、あらためて漫画の可能性を再確認させてくれました。似顔絵の上手い人なら他にもいると思うが、それだけでは漫画は面白くない。人生経験の積み重ねにより磨かれた感性あってこそ、描けるもの、感じ取れるものって必ずありますからね。多分・・・十代の若い漫画家では無理でしょう。