ヌマンタの書斎

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ドイツW杯 日本代表雑感

2006-06-21 09:36:28 | スポーツ
21日現在で一敗一引分の日本代表は、予選リーグ突破は至難の道。ですが、私は健闘していると思います。そりゃ、不満はもちろんありますが、現時点ではこの程度でしょう。プロリーグが始まって12年足らず。要するに中学生レベルなのですから。

もともと日本のサッカーは、一対一で勝てない事を前提に、チーム戦術で戦うことに基盤を置いています。だからこそ、中田は浮いてみえるのでしょう。やはり、基本は一対一。この部分が弱いままでは、世界の第一線では通用しない。

いろいろ非難の多いFW柳沢ですが、いい選手ですよ。多分動き出しの質は、日本のFWでは随一でしょう。味方が相手ボールを奪った瞬間に素早く動き出し、DFを引き付け、パスを受ける。ここまではいい。問題はその後、自らシュートするより、ボールをこじ繰り回し、パスをしようとドタバタするうちに奪われる。本当にFWかいな。

一方、チームリーダーの宮本、彼も問題多し。はっきり言って、チームの弱点となっている。DFとしては小柄なのはともかく、なにより一対一のプレーに弱く、しかも接触プレーが苦手。だから味方から信頼されず、中沢へボールが集まり勝ち。そこを狙われてパスカットされている。

しかし、ジーコにせよ、トルシェエにせよ、外国人監督からの信頼は厚い。一対一に弱い事を自覚している宮本は、試合全体の戦局を見渡し、攻撃の目をつぶし、前線に的確にパスを通す。この判断力は日本人ではトップクラスでしょう。ただ、DFとしては致命的に弱い。所属チームのガンバ大阪の早野監督が、一時期ボランチにコンバートしようとしたのも無理はない。センターバックとしては弱すぎる。クレバーだけど、ウィークなDF。それが宮本、そしてチームの柱でもある。

いくら中盤に素晴らしい選手がいても、前線と守備がこれでは勝つのは難しい。ですが、今回の大会を通じて分かったのは、日本人の俊敏性は十分世界に通用するということ。試合開始当初はともかく、疲れの出る後半になると相手DFは、あきらかに日本人選手の速さについてこれない。このあたりを強化していくことが、今後の日本の強化につながる気がします。

さて、ブラジル戦ですが、さすがに勝てとは言いません。でも、必死で戦って欲しい。いい経験を積み、将来指導者としての資質向上の糧として欲しい。やがて、その指導を受けた子供たちのなかから、世界に通用する選手が育つことを祈って止みません。
コメント (2)
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